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太田プロライブ 月笑
9/13 明治安田生命ホール 18:30


先月は演劇ベイベーだったので、久々の月笑。久々だったせいか、こないだよその事務所ライブを見たせいか、なんだかとても居心地よく楽しいライブだった(よそのが居心地悪かったって意味じゃないですよ)。ネタを見てても、やはりここが太田芸人のホームなんだなぁとしみじみ。


GIIをまとめて。

  • 1組目は2回目登場ギャルズ。必ずしも新人と言うルールではないらしい。
  • 高橋小形。ここはゆるやかながらスタイルが出来ている模様。
  • 赤いプルトニウムがネタを飛ばす。
  • ぐりんぴーすはだんだん緑色になっている。どっかで肝心なことを噛んでいた気がする。
  • 古賀シュウがフリップネタ。物まねしながらJrライブのアンケートをフリップで見せる。
  • このみはモテたいという愚痴というかケンカというか。
  • メンソールライトが面白かったー! 立ち飲み屋のネタで、今回は同僚がふたりいるらしい。立ち飲み屋の愚痴にあそこまでの安定感。このパターンが一番好きだなー。設定はシンプルな方が達者さが際立つ気がする。M-1頑張ってほしい。
  • 火災報知器は早乙女さん電気屋に行くの巻。
  • 新宿カウボーイは眼鏡屋で、「4」。


ゲストコーナーのデンジャラスのネタを絶対に見たことがあるんだが月笑以外でネタ見ないし、しかしゲストとはいえ同じライブで同じネタかけるだろうか。
柳原可奈子氏は女子大生マミ。バイトの先輩の田中さんて女の人だったのか! 若さ故の無神経さがときおりかつごく自然にあらわれてぎょっとさせる。すばらしい演技でした。
他社ゲストはロケット団。どんどん話題が移っていくのが寄席っぽくて楽しい。


GIで好きだった組。

風藤松原

GIは風松から。ネタの読めない風松だけど今回は珍しく予想が当たった。「川柳の下の句を考えて」。ここのところよくライブでかけているネタだけど、私が見た2回に関しては大喜利ほど爆発しないという印象。
しかしこの日は今まで見た川柳の中では間違いなく一番面白かった! 月笑だと松原さんがリラックスしているのか合間合間によく喋ってそこが受ける受ける。そうなんだよそこも好きなんだよー!
実は先週から金曜日・日曜日・月曜日とこのネタを見ているんだけど、お題が毎度大部分違う。よくあんなに作れるなぁ。
しかし月笑でもやるとはちょっとびっくり。上半期かたくなに大喜利だったから。こうなると順位が気になる。そして来月なにをもってくるかも。
川柳のネタそのものについては、うーん、素人が考えるようなことは承知の上だと思うけど、川柳である必然性がどうにも薄くて、大喜利が575になってると言うのがあまり良い方に作用していない気がする。テンポが良すぎてさらーっと行ってしまう。
最初川柳のネタをやってると聞いたとき、てっきりありものの川柳か、創作にしてもいかにもな川柳の最後の5だけを外すネタなんだろうと思って、つまりどっちかというと「ことわざ」寄りのネタなのかと勝手に思っていた。ことわざの元の意味を外して面白い、フレーズが面白いというあのパターンの方。
それでやるとしたらたとえばサラリーマン川柳とかいっそほんとに静けさや、とか、もってきといて5で外す、とかになるか。
話が逸れた。観客として是非とも望むことは結局ノートは見ないでほしいって1点かな。大変だと思うけど(三十路故の理解)サンパチマイクだけが武器の漫才師がかっこいいと思うのだ。

インスタントジョンソン

指名手配犯がじゃいさんにそっくりだということに気づいたゆうぞうさんが、すぎさん演じる警官のいる派出所に一緒に行って懸賞金を受け取ろうとする。ここのところよくじゃいさんがあほの子をやっているがほんとにうまいしキュートだしいやみはないし天賦の才だなー。

神宮寺しし丸

しし丸さんが板につく。暗がりの中でも小野寺とわかり、すでに笑いそうな観客。明転でいきなり笑いが起きる。小野寺がハマりまくる明治安田生命ホール。息の長いシリーズになるか。突然エイトの名前が出てきてびっくりした。

クロヤギ

初のGI。いつもの恋する乙女の妄想劇場。尺が長い分、妄想と現実の境目がわかりづらくなったかなぁ。見たときはネタをもうちょいすっきりさせて欲しいと思ったんだけど、考えてみると、削らなくてもちょいちょい間を取るだけでもだいぶん違うかなと。もちろんまだ緊張してるのだろうし、早口なところも、ネタがどうこうと言うより場数の問題かと思うので、なんとか外のライブにも出てほしい。
演技はうまい上に台詞も言い回しも面白い! クロヤギのときだけ起きる女性客の「もう勘弁してー」な感じの笑いがすごく好きだ。

トップリード

今回の大波乱。終わったときにこれは1位はないなあと思ったけど、なんと上位9組に入らなかったらしい(新妻氏のツイートより)。来月GIIてえらいこっちゃ。まぁ風藤松原もGII行ったことあったが。
ネタは「シェフとウェイター」。笑いどころがないわけじゃないし、お二人の演技力も表現力もいつも通りピカいちだった。でもなにか伝わらない。
新妻さんがテンパる店員という設定のコントを過去に2つ見たことがあるせいか、だんだんと逆転していく構造、つまり「このコントで何がしたいのか」を理解するのに時間がかかっちゃったんだよなぁ。
新妻さんが合羽橋仕入れてきたというだけあって和賀さんのコックさん姿はそれはもう完璧でした。
来月にはきっとまた素敵なネタをやってくれると思うので、心配とかはしてないんですが。
ただ、火災報知器の早乙女さんとか新宿カウボーイの北千住練馬とかを見てて、キャラってのは世界観を確定して理解をすっ飛ばして話の筋に入っていける点も強いんだな、とやっとわかった。キャラ推しって、笑いをとるという点についてのみの強みだと思っていた。
トップリードは特定のキャラがないから、毎回新しい設定で新しい人々が出てくる。それでもトップリード色と言える物があるのは新妻さんのネタとお二人の関係性が一貫しているからだろうけど、毎回いちからあれを作り出すのはどれほど大変なことか。
清美と川口先生みたいな連続物のコントとか、手塚治虫スターシステムとかをトップリードでやったらどうなるだろうとか色々考えてしまった。

マシンガンズ

時事漫才。沢尻エリカとかお笑いブームとか。途中で滝沢氏が暴走を初めたり西堀氏が「美丘」の再現を始めたり、ただ怒るばかりではない漫才。受けてたー。おそらく今月も1位じゃないかな。2位はアイデンティティかしし丸さんか。


企画は神奈月氏による物まね大喜利。これは「新境地を開拓してこい!」という太田プロマネージャーからの要請によるものらしい(笑)。要するに無茶ぶりのお題を神奈月氏が物まねし、それを後輩芸人たちが当てるという物。回答者に風松がいなかったのでフラットな気持ちで見る私。
最初3題は大喜利というよりほとんど超能力でじゃいさんが連続正解。特に優勝決めたりしなかったけど、もちろん最多正解者。
最後の最後、おまけで出したお題iPadで奇跡が。今月は全体通して「爆発的に受けたところが」が少ない印象だったので。このiPadが生まれた瞬間の爆笑と拍手はすごかった。
「マネージャー! 年末はこれでいきます!」と宣言し、EDでも「枠を作ろうと思う!」「裏にヅラをいっぱい貼る!」と鼻息荒く語る神奈月氏。どんなお題も決してパスしない姿勢と、新しい物を発見した興奮と。物まね芸人のかっこいいところを目の当たりにしてしまった。


EDの告知は柳原氏→女芸人7人のトーク番組が始まります。トップリード→DVD出ます。デンジャラス→コントしつつ何かのテレビの告知。インジョン→ライブで優勝してガリガリ君1年分もらったので100本持ってきた。このあと配ります。
風藤さんアクトビラの告知しなかった……。松原さんは相変わらず眠たそうで、サブロクさんか誰かに何度か話しかけられてそのときはへらっと笑うもののまた瞬き。こないだの面白い芸人ばかり集まるネタとコーナーのライブでも三拍子の久保さんに前に出してもらってたなぁ。
緞帳が下りるとき、相変わらず二人そろって最後の最後まで頭を下げ続ける風松。


ライブが終わってみれば、インジョンのお陰で終演後のロビーにいる人と出待ちの人が全員ガリガリ君を食べていると言う物凄い光景に。出待ちというかガリガリ君食べ終わらないとどこにも行けないだけの人もいっぱい。どこまで行っても小学生男子っぽい太田プロの事務所ライブにはふさわしい光景かもしれない(笑)。なんといっても平和な景色でね。ここであらためてあー太田プロライブ楽しいなぁ、来月も楽しみだなぁって思った。太田プロ夏祭りの夢がちょっと叶った。
個人的には私の人生初ガリガリ君がインジョンの奢りってなんか嬉しい。