K-PRO児島気奈出版記念トークライブ「19」

K-PRO児島気奈出版記念トークライブ「19」
11/1(水) 阿佐ヶ谷ロフトA 19:30

久々にお笑いのライブに行った。
大好きな制作側のトークライブ、しかも児島さん、昔ならメモとってブログを書くところだけど、今は配信がある。
配信があってアーカイブもあるということは、その場で一回聞けただけの私よりその発言を正確に確認することができる人がいるということで、そうなるとメモとってまでというのはあまりする気にならない。私も何か確かめたいことあったら配信チケット買えばいいわけだし。
あの頃(以下私の指す「あの頃」は、2009年〜2015年、特に2011、2年とかその辺のこと)は、配信どころかYouTubeにネタ動画すらほとんど上がってなかった時代で(マセキ除く)、とにかく自分が見たものは自分が書き残しておかないと、ネットに一つの情報も上がらないという危機感が、日常的にライブを見ていた人たちには共通であった気がする。
なので、配信で見られる今より、見ていた人の数は絶対少ないはずなのに(どう多く見積もっても1000人いないと思っていた)、気になったライブの感想は検索かければ大抵見つかった。客が0人のときも、今日あのライブが0人だったんだって、ということは伝わってきた。
私は配信が普通になってからほとんどお笑いのライブに行っていないのだけど、今は感想とかレポとかはどうなってるんだろうな。配信があるということは、見た人の感想きっかけで見ることができるということで、ネットの海にこのライブの情報を残しておかなければなかったことになってしまうという当時の切実さとは別の意義が生まれているんだとは思う。でもネタバレどこまでいいかとかはあの頃よりむつかしいんだろうな。
この日のライブを見ながら、FKDの時に配信があったら、何か違っていたんじゃないかと何度も思った。
というか、和賀さんがあの頃言った「YouTube用の単独をやらせてくれ」が実現していたら本当にトップリードは何か違っていたんじゃないかと、これはライブ見るまでもなくいまだに日常的に思っている。

さて、配信があるから事細かなレポートはする気にならない(ていうかもともと私のブログはレポートではなく感想である)、しかし写真をツイートしただけにしておくと、何年か後には何もかも綺麗さっぱり忘れているに違いない。そしてTwitterはすでにログとしても画像置き場として当てになるものじゃない。
自分がすっかり忘れていることを読み返すことほど楽しいことはない私にとっては、それは由々しき問題なので、ツイートを転載しつつ以下にまとめておく。


児島さん、ずーっとずーっと笑顔だった。児島さんはあんなにすごい人なのに、ライブの最初から最後まで誰より楽しそうに笑っていて、本当にお笑いとライブが大好きなんだな、ただすごいだけの鉄人じゃないところがますますすごいなと思った。




ゼンモンキー荻野さん、急遽呼ばれたのに本全部読んで付箋立てて、桟敷行ってからもずっと表紙が見えるように本を持っていた。その振る舞いは、「出版記念イベント」であるライブの趣旨に一番合っている。
その場で求められている役割というか、いや多分児島さんは芸人さんみんな楽しく喋ってくれればいいと思ってたと思うけど、イベントを俯瞰で見てちゃんとしようとするの、なかなかできることじゃないと思った。お若いのに。
単にめちゃくちゃお人柄がよくて、その結果かも知れないけど、その優しさが目配りに現れるのは秀でた能力であって、平たく言うとめっちゃ売れそうと思った。



差し入れのカード見て、「これ名前呼んでいいの? やめとくか、恥ずかしいかもだからね」って言ってた時、お笑いのライブだー!と思った(石の下の虫と呼ばれた世代)。
途中から呼んでて、名前書く人もたくさんいて、感覚が変わるのも良いことと思った。
ちなみに最近「名前出して応援、人気者に見せるのが大事」の界隈にいる私は名前書いて差し入れしまして、おかげで会場にいた友達に「来てんの⁉︎」と気づいてもらえました。


和賀さんが滝沢さんの帽子をいじっているところ。実際この後から顔に影が落ちなくなって写真撮りやすかったので和賀さんありがとう。

目線いただきました。


大笑いしながらだったり、真摯な表情だったりでVを見ているところ。




多分この日のハイライト、大笑いしながらFKDの説明をする先輩&制作陣と、大笑いしながらそれを聞く後輩たち。
生きてたらFKDのコントがもう一度見られることがあるんだなぁ。
ナルゲキも決まったユニットがあるみたいだから、合同コントとかしてるのかと思ってたらしてないみたいで、やっぱりあの芸歴のメンツが全員で一回きりの合同コントしてたのおかしかったんだな! とてつもない才能と労力の注ぎ込み方。




誰よりも出演者が一番笑ってて楽しそうなの、あーお笑いライブってこうだったなぁって思い出した。



和賀さんと滝沢さん眠そう。

あの頃の友達、このかわいい和賀さんを見てくれ。

滝沢さんがごく自然に「目線欲しい人ー」って呼びかけたとき売れっ子の眩しさを感じた。


滝沢さんが最後の最後まで手を振ってて、自分が求められていることをわかっていた。昔もこうやって、人気者になった人がライブで相変わらず楽しそうに、でもそれまでとは確実に違う振る舞いを身につけているのを見つけては嬉しくなっていたなと思い出した。
終わった後上に上がったら滝沢さんが出待ち対応をしていたのだけど、鞄持ってなかったから、帰りしなじゃなくて出待ちのためにわざわざ出てきてたみたいだった。
考えてみたらあの頃は和賀さんだってピースなんかしなかったかもなー。みんな歳とって丸くなった。FKDの時売れてくれて全然構わなかったけど、今売れて良かったこともきっとある。目下爆売れ中の芝さんがあんなに衒いなくイケメン仕事引き受けてるのはきっと今だからだろうし。
ちなみにあの頃の私だったら出待ちのことはブログには書きません。

久々のお笑いのライブは、笑いの大きさが他のジャンルとは桁違いで、これこれー!と思った。でもあんなにちょいちょいコンプライアンス的に引っかかるのも他のジャンルじゃもうないなとも思った。
私が引っかかるのはミソジニー部分だけど、女性である児島さんが戦友とまで呼ばれる立場にあってこれなら、児島さんが男性だったら界隈の意識はもう20年遅れてたんじゃないの。
あの頃私が、何の憂いもなくあんなにライブに通い詰められたの、児島さんが女性であることの恩恵を少なからず受けていたんだと思う。ネタは芸人さんの範疇だから別の話で、ライブの運営の方のことで。K-PROさんじゃないライブで、すごいびっくりするような男性が受付にいたこととかあったもんな。
児島さんはきっと女だから苦労したなんて言わないと思うけど、しなくていい苦労があったと思う。その分女性客である私たちがしなくて済んだ苦労がきっとあった。

すっかり足が遠のいている私が今でもお笑い見たくなったらすぐ見られると思っているのはナルゲキがあるからで、大変に甘えているなと思うのだけど、他ならぬK-PROさんがいつでも来てと言ってくれている。
なのでまた行きます。やっぱりお笑いのライブはおもしろい。