ドゲンジャーズハイスクール第10話

ドゲンジャーズ

nico.ms

10回連続で一度もはずれなくこんなにおもしろいことあるか。あるんだね。すごいわ。

田中くんと陸くんがそれぞれの経験をもとに二人を励ますシーン、と書いてしまえば一言だけど、１期の田中くん、２期の陸くんを見てきた者としてはもうさー、ふたりがあの物語の中で、それが終わってから３期までの間にも、ずっと福岡で成長してきたってことを目の当たりにできて、胸熱なんてものじゃなかった。
でも多分、３期から見始めた人にもあのシーンの強さと眩しさは届くだろう。普通であることも、普通でないことも、普通を抜け出そうともがくことも、全部が自分なんだという全肯定の心強さは。
肯定というか、そういうひとりひとりの全部をひっくるめて、みんなが福岡で普通に生きることの賛歌なのだなと思った。その直後の学校から配信をしているシーンで、キタキュウマンが「普通にこの街で産まれ、普通に暮らしている」「至って普通のことだ」と言っていて、そう思った。

今週のキタキュウマンの見せ場、最高という言葉では追いつかないくらい最高だった。「Hey‼︎北九州」もヒーローらしくてかっこいいけど、あの初代のテーマソングの人を喰った感もまた好きで、ドゲンジャーズのキタキュウマンがあれ背負って出てくるとたまらない。
予告で見た時からずっと気になってたシャベリーマンとの口喧嘩シーン、あれはアクションしないキタキュウマンの戦闘シーンだったのか……！
レスバ最強のキタキュウマンと、人間のシャベリーマンを見せてからの口喧嘩でバトル！　二人の良さ（と関係性）がこんなに浮き彫りになる戦闘シーンがあるとは。お礼言いたい。本人だけど。

もう最高しか言ってないんだけどさ、社長の最高なところも羅列したい。全部だけど。
いやーーーー社長どうなっちゃうんだろう。アジトのシーンでMAKOちゃんと切袴の「今！」を真似たあたりは余裕綽綽だった。MAKOちゃんに「なんでその程度なんだ」って言ったところは、余裕はなかったけどまだヤバちゃんの自我っぽかった？
それで今週一番の問題のシーンよ、あの顔拭うの、何あの怖いの！　あまりに怖くて、あとエクスくんも顔にヒビ入ってたなぁと思って、信長に殺す相手の顔を綺麗にしてから切り捨てたみたいな逸話でもあるのかと調べちゃったわよ（なさそうだった）。
ヤバちゃんてかっこよくて可愛いんだけど、そんなヤバちゃんを悪の秘密結社代表取締役社長たらしめているのって、あの圧倒的な色気と悪さなんだよなとしみじみ再確認した。今回完全に一線超えちゃってるけど、退廃的な色気っていうのかしら。怖くてかっこよくてセクシーだった社長……。「撫で斬りにして」ってうちわ振りたい。

そして陸くんのマスクオフも最高で……って、ほんとに「最高」以外の語彙がないのかってくらい最高しか出てこないんだけど、そもそも私はキャラクターの全員に「こんな姿が見られたら最高だなぁ」っていう想定を持ってるわけじゃない。当たり前だけど。テツも先生もはじめましてだし。
なのに、ドゲンジャーズハイスクールでは、スポットライトが当たった人ひとりひとりが過たず最高の姿で現れたと感じる。何が彼らの最高かもわかっていないのに。
すごくよくできた、原作付きの映像作品を見るときと少し似ている。必ずしも原作通りでなくても、時に大胆に換骨奪胎しても、原作の真髄はきちんと受け継がれていると感じた時、私は想像すらしなかったものに対して「こういうものが見たかった」と思う。
実在の彼らを「原作」として、その魂を、信念を最もよく理解している人たちが大胆にフィクションに活写して見せてくれる。よいところはより良く、ダメなところは可笑しく。
何度も書いたことがあるけど、私は「似顔絵は時として本人より本人に似ている」現象がなんかよくわからんくらい好きで、だからパロディが好きなのだけど、ドゲンジャーズの構造そのものがそれなら、そりゃこんなに好きになるわけだよなぁ。
陸くんのマスクオフ、タイミングも、表情も、黒髪も、サイッコーでしたね！　夢にも思わなかったけど、こんな陸が見たかった！

物語としてはいよいよ佳境で、切袴の秘密も明らかになってきて（まさか授業で記憶取り戻すとは思わなかった）、完全後出しだけどOPの歌詞の「元鞘に収めちゃおう」はずっと気になってたんだよなー（予想書かないようにしてるからこうなる）。
いや、「普通が悩みの女の子が変身する物語」に「元鞘」ってワードをキーにして凡夫が考えると、「切袴の力で普通ではなくなった真子だったが、切袴は国宝の力を封印するために元の刀の鞘に戻る。切袴とお別れして変身の力を失った真子は、普通である自分を受け入れることで成長しましためでたしめでたし」みたいなクソつまらん話しか思いつかないから書いても仕方ないじゃん。「普通」に対してこんなにも多面的に光を当てる物語だなんて、設定聞いた時には思いもしなかった。あと、現実問題、MAKOはふくやさんのキャラクターだから変身できなくなるのまずくない⁉︎っていうのもある。
Twitterにもちょっと書いたのだけど、現実とは切っても切れないドゲンジャーズ、ふくやさんが予算かけて作ったキャラクターのうち１体をお蔵にするって無理があるから切袴もずっといるんじゃないのと思うんだけど、今のところの物語に従うと、MAKOと（鞘じゃない）切袴って同時に存在できないんですよねええええ。いやだー！
ナイスバディでも「グレイトZがラスボスだとしたら、放送終了後ピザクックさんのキャラクターどうするんだろう」って思ってたんだけど、あれをまさかあんな見事に解決するとはなぁ……っての見ちゃってるから、どんな離れ業がきても納得するのだけはわかってるんだけど。
はっ、グレイトZ、お蔵ってわけじゃないけどそのあとあんま出てないよな……てかアトラク用……。
考えてわかることじゃないので純粋に希望だけいうと、MAKOと切袴にはずっと仲良くハクハクで明太子づくり教室とかやってほしいです。
あとOPで気になってることといえば、「girl」がところどころ「Girl」になってることくらいかしら。

あと２話かー。ほんとに想像もつかないけど、絶対がっかりしないってことだけはわかってるから、こんな幸せな待ち時間もないわ。同時代にリアルタイムで見られて本当に良かった。放送後に知って配信で見てたら絶対１週間も待たないもの。思いを巡らす楽しみなんかかなぐり捨ててすぐ見るわ。

画面外の覚書

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Animage (アニメージュ) 2022年 07月号 [雑誌]

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なんといってもこれ。まさかアニメ雑誌に明太子会社とピザ会社の社長の対談が載るとは……！　日経かプレジデントオンラインの間違いでは⁉︎　でもこれが読みたかった！　ありがとう徳間書店！
しかも内容がもう素晴らしくて、ほんとうによくぞ表に出してくださった。ずっと、脚本の明太子ピザと現実の明太スーパースターフォーはどっちが先なんだろうと思ってたんだけど、まさかふくやさんとイワタダイナースさんがライバル関係とは知らなかった。これ以上は読んでまじで読んで。
愛と情熱と勢い（と２期までの実績）で、大企業の社長２人に「手に負えない」と評される笹井さんがすごすぎる。知ってはいたけど、ほんとに、笹井さんがいなかったら何一つ起こり得なかったんだなと改めて実感した。
すごい経営者なんだよなぁ。すぐに酔ってツイキャスして借金の額言うから忘れてしまうんだけど。いや、あんなにすごい経営者なのに、それを感じさせないのがもうすごいのか。カリスマ性って、人を支配して動かす力じゃないんだよな。ほっとけない、この人には私が力を貸さないとと思わせてしまう魅力。キャス聴いてるだけの一視聴者でもこの人大丈夫かしらってなるんだから、自ら折り紙付きだって実証してたわ。
いや大丈夫なのよ。すごい人で、すごい人たちが味方なんだから。ほんと。尊敬してるし見縊っているつもりはなかったけれど、骨の髄まで勤め人の私には、そもそもの器量を推し量ることすらできないんだろう。

NHKが恒常的に取り上げるほどに「推し活」が人口に膾炙するようになった今でも、推し（個人的には「担当」という方が据わりがいいのだけど）が会社経営者ってそんな良くあるパターンじゃないだろうなと思ってたけど、なんか、いずれ今のように姿を見ることが叶わなくなったとしても、悪の秘密結社という会社が経営され続けている限り、そこで元気に（かどうかはわからないけど）働いていることは知れるのだから、恵まれているのかもしれないなと思った。登記は誰でも取れるし。何言ってるんでしょうね。そんな、遠くて近い将来の寂しさが胸に過るほど、まざまざと桁違いの存在に圧倒される記事だった。

ドゲコミも始まった。野口先生の小ネタの仕込み方がすごい。

ドゲコンのチケ発があったり、HMVでのドゲミュが終わったり（年表まじで見たかった）、エルさんの中間のイベントも無事終わったり。
撮影会は毎週素敵な写真や動画が見せてもらえてハッピーだった。唯一の完売出したのがメイド執事さんだそうで、単騎で70人客持ってるって、メイド執事さんがいるかいないかでイベントの競争率が変わるレベルでは。
TL見てると、特に３期からドゲンジャーズ知った人の間では修羅様とメイド執事さんが人気だなぁと思うんだけど、修羅様に比べて会える機会が格段に少ないもんなぁメイド執事さん。

SSがアップされて、飲み会帰りっぽい社長たまらんすね。しかしあの、２話の「直帰しよかな」から気になってたんだけど、ヤバちゃんて家あるの……？　私てっきり結社の怪人は会社で雑魚寝してるのかと思ってたわ……。なんか、夢が膨らむね……。

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