六人三様

6人のライブ(仮)9
10/28 しもきた空間リバティ 19:00


28日は6人のライブ(仮)でした。
OPトークが30分ありました。ドド博からたった1ヶ月でしたが、その1ヶ月の間にザンゼンジNHK新人お笑い大賞に出たり、モグライダーM-1を敗退したりしていました。録画を忘れてしまったのでNHK新人お笑い大賞は見ていないのですが、本意ではない結果だったんだろうなーと言うことはわかりました。
ドド博より前の話ですが、ドドんも歌ネタ王で結果を出せず(決勝に出たと言うことを結果と言っていいと思うんですけどね私は)、こうやって文字にすると悲しい話題ばかりのようですが、それをライブが始まるや否や、わーっとばかりに30分ノンストップでしゃべり合う彼らからは悲壮感も敗北感もみじんも感じられず、とことん楽しそうでこちらも大いに笑いました。


途中、三福さんがモグライダーM-1二回戦敗退をはたと思い出して言った言葉が

お前らなにやってんだよ!

隣にいた芝さんは笑い、ともしげさんは「緊張しちゃった」と言いました。芝さんは楽しそうで、ともしげさんは少し悲しそうで恥ずかしそうでした。
三福さんのその言葉が、とてもよかった。そんなところで落ちるタマじゃないだろうと言う信頼と、語気荒く言える気の置けなさが。
この関係は何かに似ているのかなぁと思って、他校に出稽古に行ってた部活の仲間とか、同じ県内の別の強豪校のキャプテン同士の会話とか、いくつか考えてみたのですが、「お笑い」と言う大きな括りの中で、種目もルールも違うことにそれぞれ挑んで帰ってきて、違うものを同じ目線で語り合う関係はやはりとても独特でした。


OPだけで「来てよかったナァ」と思うくらいでしたが、ネタも過たずおもしろかったです。芝さんはOPでも喋り足りなくて、ネタを「サクッと終わらそうぜ!」なんて言っていましたが、モグライダーは「日本史」と「弟子入り」の2本とも魅力を炸裂させていて、賞レース向きでなくともこのスタイルしかないよなぁと舌を巻くような漫才でした。
ザンゼンジは1本目が漫才「get youを決めたい」で、2本目がコント「暗い友達」。三福さんがとんでもないからこそ、武田さんがおかしな人で、それに三福さんが振り回されるパターンのコントもとても好きです。
そしてドドんの2本目、とても強いネタになりそうで見終わった後ちょっと背筋が伸びてました。ドドんを初めて見る人にも、もう知っている人にも、ただ届けるだけでなく、彼らの魅力の核を確かな形でのこせるような、そんな強度がびしばし感じられるネタでした。「ミュージシャンとお坊さん」と、ドドんそのものみたいなことをネタの名前として書きとめていました。彼らのアンセムがついにできるのかもしれない。


この日の企画は1対1でトークをするものと、コンビ対抗大喜利でした。6人のライブに初めて行く(ドド博にも行っていない)同僚を連れていったので、これまでのライブの予備知識が必要ない企画でとてもありがたかったです。とはいえ客席のほとんどがリピーターであっても、この6人は必ず誰かが初見の人のことを考えてトークにフォローを入れてくれるとわかっているので、安心して一見さんを連れて行けるのですが。
リバティの客席はだいぶんゆったりめに組んであって、もっとたくさん人が入ってもいいライブなのになぁとちょっと口惜しく思っていたら、打ち上げで「動員を増やそう」と言うことになったそうで、やっぱりわかっているんだな。
それでも客前では「たくさん入っていただいて」と言ってくれるあの6人への信頼を新たにしたのでした。