イッピキムスメ

トップリード初単独ライブ「イッピキムスメ」
笹塚ファクトリー 15:00


以下、ネタバレです。DVDが出ないとアナウンスされているので全体の構成に触れていますが、もし太田プロの気が変わってDVDが出ることになったらこの記事はいったん引っ込めます。
ネタはこれからライブでやるかもしれないので導入部だけに触れていますが、感想も併せて書いてあるので何も知りたくないという方は見ないでください。

導入

売れない絵本作家(新妻)のところに友人である和賀さんがやってくる。勤務しているオオガミデパートの販促に絵本を使う企画を思いつき、仕事を依頼しにきた。企画書を渡して立ち去る和賀さん。

OP映像

新妻さんのところから帰る途中の公園で、英語の絵本を拾う和賀さん。和賀さんがそれをめくる映像と、喫茶店らしきところで絵本の案を練る新妻さんが交互に映る。和賀さんの読む絵本の上では新妻さんが、新妻さんの企画書の上では和賀さんが、曲に合わせて踊る。二人とも宣材写真の白シャツと黒ズボン。これがまたやっすいダンスで(笑)。
絵本の中の絵を背景に踊るふたり。何度も映る「トップリード単独ライブ イッピキムスメ」の文字。バックにかかってた洋楽がすごく良い曲だった。明るいんだけどちょっと切ない。ツイッターの方でFountains Of Wayneの「Hey Julie」だと教えていただいた。ありがとうございます!
この映像のクオリティがすばらしかった。さすが住さんに依頼しただけのことはある。こないだラバーガールの単独でOP映像のあまりのかっこよさに人力舎が本気でうらやましくなったんだけど、トップリードもすばらしかった!


この後、ケロンという男の子のカエルと、その恋人のピョコという女の子のカエルの物語が始まる。おそらくこれが新妻さん演じる絵本作家の書いている物語なんだろう。
ピョコとの仲をピョコのお父さんに許してもらうため、お父さんの出した雨を降らせるための難題に挑むケロン。
1シーンずつ絵と文が映し出され、その文章の中からワンフレーズがクローズアップされて、それがコントのタイトルという仕組み。

ひとりでできるもん

ファミレスの店長(和賀)と極度の緊張しいのバイト初日の新人(新妻)のコント
極度の心配性なコンビニのレジ打ちというネタがあったと思うんだけど、それにちょっと似てるかな。新妻さんのパニック演技と、和賀さんのとても新妻さんと同い年には見えない貫禄演技。

待ち合わせ

寝坊した和賀さんが言い訳をシミュレーションする
これおもしろかったー! 新妻さんが待ちで和賀さんがメインで動くネタ。和賀さんの緩急自在な演技が存分に楽しめた。途中の漫才のくだりがもうたまらん。オチもすばらしい。

ヘビと写真をとろう

ベトナム旅行にいったふたり。ガイドブックを片手にきゃっきゃと現地の言葉を練習していると、ヘビを首に巻いたおじいさんがいて……
タイトルがすべてみたいなコント。この設定だけでこんなにできるんだと(笑)。伏線がいっぱいあって、最初にトップリードを知ったときの印象を思い出した。

走馬灯

男が飛び降りる。飛び降りる間にこれまでの人生のつらいことが走馬灯のようによみがえる
実はこのネタだけオチの後ちょっと意味がわからなかった。ちょっと考えたらわかったんだけど、正解かわからない。でも、悲しいままでなくて良かった。

たけのこ

イタリアから2ヶ月ぶりに帰ってきたら、床を突き破って大きなたけのこが生えていた
小道具らしい小道具は、このたけのこぐらいだったか。たけのこと隕石とイタリアの使い方がうまい!

電車

毎朝電車で見かける人が気になる男女
でました新妻さんの女装ネタ! 意外なことに女装はこれひとつ。ベビーフェイスで味気ない黒髪(笑)のサラリーマン和賀さんがすてきに見えるのが不思議だ。

七色ラーメン

Tシャツを着替えるたびに性格もラーメンの味も変わる店主(新妻)のいるラーメン屋
新妻さんの七色の演技を堪能。白、赤、緑、青、ピンク、黒、紫。人格が変わるみたいに演技が変わる。それを受ける和賀さんも見事。最後の関係も含めて。

雨男

キャンプに行く予定の新妻さんと和賀さんが待っているが、他の友達が来ない。豪雨の理由は
このネタがこのライブ中でいちばん好きだった! 生まれながら超雨男の宿命を負った新妻さんと、それをずっとみていて黙っていた幼なじみの和賀さん。
もう親友って良いなって思っちゃったよ(笑)。最後、暗転と明転が物語を感じさせてほんとにすばらしかった。あのふたりがいつまでも仲良く傘を差していますようにと、願ってしまう。

スタッフロール

お手伝いに太田プロ芸人の名前がずらり。電車車掌のアナウンスでダーリンハニーの吉川さんの名前が出たときの笑いの起こりっぷりといったら(笑)。

ED

和賀さんを呼んでできあがった絵本を見せる新妻さん。タイトルからインスパイアを受けて一気に書き上げた、やる気を取り戻せたとご満悦。しかし実は企画のタイトルは……
これだけ具体的な台詞を書くけど、新妻さんが「長く続けてれば良いことあるんだな! 見てくれてる人はいるんだな!」と言ったときにぐっときてしまった。トップリードのことだよなー……。「イッピキムスメ」の意味もわかって、心温まるエンディング。


きれいにパッケージされた、単独でしかできないこと目白押しのライブだった。単独やりたくってやりたくって仕方なかったんだろうな。なんでもっと早くやらせてくれなかったんだ、てかもっと頻繁に見たいよ!という事務所への思いはアンケートにしたためてきたけれど、まぁ言い足りない(笑)。
最後にご挨拶に出てきたとき、なにかのはずみで和賀さんが「トークライブ」という単語を発したのだけど、やってくれないかな、単独裏話のトークライブ。ますますもってトップリードが好きになってしまったから。そんでそこで記録映像手売りしてくれたらいいじゃない(真顔)。