ドゲンジャーズハイスクール第2話

nico.ms

今週も楽しかった!
ざっくり今期の大枠が説明された気がする2話。文化祭の明太ピザを作るために企業に協力してもらい、それぞれの企業の代表としてヒーローが高校にやってくる、らしい。
これがドゲンジャーズのスポンサーシップの構造を劇中で再現するということならば、ちょっとメタ好きパロディ好きの端くれとして楽しみすぎてどうかなりそう。
CMと今週初めて流れたOP曲・ED曲の歌詞でざわつくほど、今回のドゲンジャーズとスポンサーは切っても切れない関係で、視聴者としてはまだわからない部分も多いドゲンジャーズのスポンサーの構造を本人から! パロディで! 見せてもらえるんだろうかどうなんだろうか(予想も断定も躊躇われるそれがドゲンジャーズ)。
私は「似顔絵は時に本人より本人に似ている」現象がほんとーに好きなんですよ。ドゲンジャーズの作り方は、普通に企業向け説明会とかあるなら聞きたいくらい興味深いんだけど、パロディで語られるということは、ただ実際を説明されるのとは違って、どうありたいのか、どうなったらよくないのか、どこが誇張され、なにが語られないのか、そういうところが見えたり見えなかったりするわけで。ほんと想像するだけで楽しみだー。いやまだやるかわかんないけどー。

OPは今期も最高で、どの曲も愛されているのにこんなにも「前の曲のままじゃなくて残念」と微塵も思わせない曲出し続けられるものかね。「元鞘」ってワードにすごいシャベさんみを感じたんだけど、原田謙太さんの才能恐ろしい。
この「元鞘」で気になったんだけど、切袴くんの鞘ってもう元の姿とは違ってるんですよね。他にも記憶がないとか、山田家と黒田家ってあんま関係なさそうだけどなんで真子の言葉で目覚めたんだろうとか、切袴くんにまつわる謎が物語の縦軸になるんだろうとは思うんだけど、これはほんとに予想しても何一つかすらない自信があるので謎は謎のままにただ楽しみにしている。名字といえばふくやさんの創業者って「川原」で「山田」ではないんですよねそういえば。

EDはとりあえず各人定点カメラの「踊ってみた」を全員分ください……。私はEDで踊るドラマが大好きです……。歌詞がまた天才で、それぞれのスポンサーにまつわる歌詞でそのヒーローがセンターになってるのすっごく良い。

しかし2話までで放送前予告で出ていたことはもう全部出たような。なんだったら追い越した気がする。まさか福岡タワーのシーンが戦闘じゃないとは……。やっぱり今期の予告情報絞ってたのかなとも思うんだけど、とはいえ2期の予告がそんなに言ってたかっていうとうーん。でも「ヤバイ仮面がヒロイン」っていう大枠は最初から出ていた。3期は「文化祭の実行委員をやります」までで、「その文化祭をヒーローが手伝いにきます」すら言ってなかった。

ヒーローに役割が振られて来週の2くんが「調理係」ってことは、今週の「企画係」はMAKOなんだろうか。真子は初回の「至って普通の食パン少女」だから、どっちかというと「企画係」は涼子ちゃんな気がするんだけどヒーローじゃない。でも真子ちゃんも普通の少女とヒーローを兼務してるわけだから、人だヒーローだの区別はないのかな。涼子ちゃん企画係として優秀すぎた。

涼子ちゃんと真子ちゃんが微笑ましいほどに仲良しとか、真子ちゃんが結構軽くてどこまでも一生懸命とか、大輔くんの煩悶は後悔なのかい恋に落ちちゃったのかい⁉︎とか、人間若者パートはひたすらに可愛いんだけど、この可愛い人たちが住んでいる世界がこれまで見てきたドゲンジャーズの世界と地続きに感じられる理由が、朝ごはんのシーンのお母さんの受け入れの速さでわかった気がした。
動機もポリシーもバラバラなヒーローたちがお互いを尊重し合っていたように、異質な切袴くんをあっさり受け入れるお母さん、そして真子ちゃん涼子ちゃん。さすが太古の昔から大陸に向かって開かれていた土地福岡だなぁ(福岡市博物館常設展による洗脳)。

そんな福岡の悪事を一手に担うヤバイ仮面社長がー! もう! かっっっっっっっこよすぎて! どうしたらいいの!
かっこいいところ書き残そうとしたら今回の社長のセリフ全部起こすことになりそうだったからやめたわ。「こんなガキに負けたの?」からやられっぱなし。あの終始新しいお取引先を品定めするような余裕綽綽の戦闘シーン、あんなかっこいいことあるかね。「セールスポイントは?」とか「普通だねぇ」とか、いかんやっぱり起こしたくなるわ。そして柔らかい腹にねじ込まれる銃口! たまんねー! ルーキーも自分が育てたと言わんばかりだった。「まず俺の一勝ね」「また来週」、爆発四散しても退場はしないというドゲンジャーズ独特のヒーローと悪役の関係が、すっかり定着した自信のあるセリフだった。

先週のシャベリーマン(実は人間・絆された直後に襲いかかってくる・怪人よりやばい)といい、今週のヤバイ仮面(社長の貫禄・めちゃくちゃ強い・すっごいずるい)といい、こんなにも最高のワルやってる悪の秘密結社を見せてもらって良いんですかといいたくなる。ほんとに変わった、魅力的な悪役だ。

画面外の覚書

書き残しておきたい、番組内容とは別のこととしてまず特筆すべきダンゴさんのツイート。


発想も企画もタイミングも素晴らしすぎて絶対買いたい。



さらに今年は主題歌CDの発売が例年より2ヶ月も早く、しかもポップアップに間に合う。



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さらにさらに、4月10日のショーの動画がもう上がっている。

まだ本編編集中で、放送と同時配信までやっていて大変だろうに、なんかほんとうに働く人が増えたんだな……!って感じる。去年の放送中はやりたいことやこうやればいいということはわかっているのに時間も人手も足りないんだろうなぁと思うこともよくあった。どんなに人が増えてもひとりひとりの大変さには変わりはないと思うけれど、こんなにも楽しませてくれてありがたいなぁと思う。全てが当たり前じゃない。放送されていること自体も。

あとこれは2話放送前のことだけど、YouTube全世界配信のおかげで、韓国で話題になっているらしいことを受けてのシャベさんのツイートもあった。

私も修羅様の写真上げたらすごいたくさんいいねがついた。修羅様の美しさは言葉を越える。

韓国の人がシャベキャスで「女性主人公で興味を持った人が多い」みたいなコメントをしていて思ったんだけど、MAKOって戦隊センターの女性レッドと言えなくもないのかと(そのコメントした人がそういう意味で言ったかはわからない。女性主人公ということから考えて私がそう思い至ったという話)。その視点はなかった。「また赤いわ、明太子の色だわ」と思っていた。
真子ちゃんが恋愛だけではない動機で動いて、男女で区別された役割に囚われない戦いを挑んでいる物語を見ながら、そこに拘泥する意味があるのかどうかわからないし、今まで見てきたフィクションに「女である意味がなければ女は主人公にはなれない」と呈示され続けてきたことの仇を取ってほしいわけでもないのだけど。
恋があっても一人一人を性別に押し込めない物語の登場人物は、こんなにも活き活き輝くのかとただ見惚れている。ずっと当たり前にこういう話が見たかった。

ドゲンジャーズハイスクール第1話

ドゲンジャーズ3期放送開始おめでとうー! 初回からめちゃくちゃ楽しかったー!
冒頭の福岡の街のわちゃわちゃから最高だった。人間がいっぱいいるドゲンジャーズって想像つかなかったんだけど、人間とヒーローがふつーに触れ合ってる光景に、これむしろ見たかったやつー!となった。
田中くん以外全員変身後の田中家よりも、外の方がヒーロー・ヴィランの濃度は低いのに、日常に溶け込む彼らの姿はその世界を強化するというか広げていてあんな修羅の国まじで住みたい。
一番どうなるのかなーと思っていた主人公が「女子高生」であることについて、これは別にドゲンジャーズがどうこうではなく、日本のフィクションが女子高生を扱う時に不安にならないことがないのは、かつてただ普通に高校生をやっていただけなのに「女子高生」を負わされていた者のトラウマみたいなものだと思うんだけど、何を表象するでもなくただただ素敵な「真子ちゃん」がいた。本当に嬉しかった。まぁどこまでも元気で快活そうなMAKOちゃんのデザインを見た時に不安はほぼなくなっていたんだけど。
食パン少女とかカツアゲジャンプとか懐かしいほどのお約束を好みつつ、ステレオタイプに堕さないバランスに、ああ好きだなぁと思った。
真子ちゃん想像以上に素敵なお嬢さんだった。ヒーローを見て「自分が助けたかった」って悔しがる子好きにならないわけない。でも助けに行こうとするときのガンギマリの目とかただ者じゃない。切袴くんとのコンビ楽しみすぎる。あと明峰ちゃん絶対みんな好きでしょ……私も好き……。きっと意地悪なだけの女の子じゃない。全部言っちゃう涼子ちゃんの底抜けの明るさといい、総員可愛すぎる。

しかし予告で出てた情報が来週までで大体全部出てきそうな気がするんで、これ2期以上にどこに連れて行かれるかわからない物語なのかしら。脚本にはもう200%の信頼しかないので、3ヶ月後どんな景色を見ることになるのかただただ楽しみにしています。2期の予告とか今見たら「うん、嘘はついてない」って感想しかないもの。よくあれもあれもあれもあれも隠せたよな……。

なので先のことはなにも考えずとにかく今週の! シャベさんのターン! まさかのメットオフ! もちろん映らなかったけど「笹井さん⁉︎」ってなったわほんとにガタってなった。笹井さんの素面が見たい人は大知マン2を見よう。
シャベちゃんだけ人間設定(大好き)がこんなにはっきり語られるとは。もっと長尺喋ってくれていいよ⁉︎ そんな色気のないことはしないか! 共感の涙からの本気で消しに行くあのギャップ!「めっちゃ泣いちゃった」のキュートな声からの、「誘拐はやめです」のまじでいいこと思いついた声(やばい)、「経験者の勘って、当たるんですよォ!」のひっくい声! 最高! 本気でワルやるときの結社社員大好き!
でも、なんの力もないのにヴィランに立ち向かってくる普通の一般市民って、1期の田中くんそのものなんですよね。だから今芽を摘んでおかなきゃってシャベさんの判断は正しい。人としてはどうかと思うが悪役としてはすごく正しい。
切袴くん登場からの戦闘社員さーん!の特撮っぽい流れ、真子ちゃんとの会話のテンポ、全部すごい好きだったー何回も見てしまった。まだ主題歌も流れてないのにこんなにわくわくしてしまう。

という大満足の本編の話以上に書いておきたいことがある。CMよ。
今回KBCさんがネットで同時配信の英断を下してくださったから見られたけど、そうじゃなかったら見られなかったのよね⁉︎ ゾッとするわ! 体感時間というかドゲンジャーズ摂取量が全然違うじゃん! CMあるとないとじゃ! 改めてMXでも提供してくれてた関家具さんありがとう愛してる!


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多分円盤にCM入れてくれると信じてるけど、でももう本編のあの箇所にCM挟んだバージョンが欲しいよ。日常の光景の後のトヨタ! 2くんの配達からのピザクック! どうして東京からは注文できないの!


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それですごく気になるのが、ピザクックさんとふくやさんのコラボ、これ今回のドゲンジャーズきっかけなのかしら。どっちも福岡に根差した立派な企業だから以前にやってたりしても不思議はないと思うんだけど、それを創業7年の結社が動かしたんだとしたらすごくないか。詳しく聞きたいのでアニメージュさんは両社長の対談企画して欲しい。いやプレジデントオンラインでもいいんだけど。こないだからドゲンジャーズの経済的な側面についての記事が出ていて、ものすごく興味深いのでこういうのたくさん読みたい。

forbesjapan.com

encount.press

記事読んで真っ先に思ったのは「こないだ芦屋でにこにこチケットもぎってくれた人、MMAの社長だったのか……」なんだけど。ドゲンジャーズ周り社長多い。

ドゲンジャーズのスポンサー企業を見ていて、これは博多の企業風土とか町人文化を理解しないとついていけないんじゃないかと思って(石村萬盛堂救済のための新会社とか東京じゃまず聞かない話だと思う)ビジネス書を読んだりしているんだけど、むしろドゲンジャーズが大成功したらビジネス書が出る案件なのでは。

次は高島市長の本を読もうかと思っている。

時をかけるドゲンジャーズ

ドゲンジャーズコンベンション in 芦屋
「時をかけるドゲンジャーズ」
3/12 11:00 15:00
3/13 11:00 15:00
あしや夢リアホール

ストーリーについてのネタバレは後半にまとめます。前半は致命的なネタバレはしていませんが、円盤まで一切の予備知識を入れたくない人は読まないでください。


芦屋やっと行けたー。楽しかったー。
前回の夏は行けなかったんですが、こないだはスーパーライブという名前でしたっけ。今後は「ドゲンジャーズコンベンション」という名前でやるそうで、戦隊のファイナルライブツアーみたいな感じでドゲンジャーズはコンベンションだとシャベリーマンさんが言ってました。個人的に業務上の頻出ワードなのですごい仕事感が出ます。遠征なのに出張みたい……。でもその企業感が好きではまった悪の秘密結社にぴったりだわ。
夢リアホールは綺麗で、女子トイレの個室がめちゃくちゃ多いし(すごく大事)、いつか一個飛ばしでない座席で、このホールの三階席まで満員にしてドゲコンができたらいいねと思いました。コンベンションなのだから、関連企業のブースが出たりしてさ。たくさんの人を動員できるお祭りみたいになったらきっと楽しい。強い希望としてはピザクックさんにピザ売って欲しい。
でも今ならではの楽しさもあって、物販にダンゴムシマンさんがいたりいなかったり、明らかに聞いたことある声を発する人間のお兄さんがいたり、レジの方やキッチンカーの方が、商品のやり取りだけでない会話をしてくれたり。その他にも観客同士もお互いに気遣いあって楽しみあう、おそらくは今の規模だからこその居心地の良さを体験できて嬉しかったです。

照明と音楽と特効がついたドゲンジャーズのショーを見るのは初めてでしたが、テレビの「ドゲンジャーズ」そのまんまの彼らがいる!というのが一番の感想でした。ドゲンジャーズの面々の場合、ショーやってても「実在の彼らがヒーローショーを演じている」というレイヤーがあるからさ。テレビの彼らがテレビの続きのようなストーリーの中にいて、ガワも声も本物なんだもんなぁ……としみじみ贅沢なことだなと思いました。
ストーリーとは関係ないのだけど、千秋楽の最後、カーテンコールの後だったかな、舞台奥上手側のCO2噴射する機械が壊れたのか何なのか、尋常じゃない量吹き出して最前列は寒かったくらいなのですが、それを見たヤマシロンが「はわわ〜」って感じで寄っていって(喋ったわけじゃないけど絶対そう言ってた私には聞こえた)、どうしたんだろうって覗き込んだあとフクオカリバーさんに大変ですよって報告して、二人で何度も見に行ってるのがもう、いる、そこにフクヤマバディがいる……! 物語が終わってもそこにほんとに実在するんだ……!って強烈に実感しました。 あとカーテンコール後の幕が閉まるのを必死に止めようとするルーキーくん見たときも。

千秋楽のスタオベの後、シャベちゃんが私前回で学びましたよ、立つやつですね!って言いながら出てきてくれて、その後ヒーローたちの客席登場があったんですが、なんかもう多幸感すごすぎて若干記憶が曖昧になるくらい楽しかった。二階と三階にも出てきてくれていた。私は一階で50センチの距離にルーキーがいたりして余裕が全くなかったので上階に誰がいたのかはさっぱりわからないんですが。
終わった後興奮しすぎで隣の席の知らない人と「かわいかったですねぇぇぇ!」って言い合っちゃうくらい最高だったんですが、なんか、触れ合い(触ってないけど)の強烈さに、これがあるとなしならショーの作り方も変わってくるのでは……みたいなことも思いました。いやグリがあるショーなら適当でいいとかそんなんじゃなくて、地元で同じ地域に暮らして実際会って触れ合って写真撮ってが可能だった彼らにとって、それこそ私みたいな福岡に縁もゆかりもない会ったことも会うすべもない遠く離れた人間に、キャラクターと作品だけがぽんと届けられるって、すごい丸腰の戦いに近かったのでは……とドゲンジャーズ始まって2年も経ってるのに思いました。

いきものがかりは通ってないのだけど、「作品」というものを考えるときにいつも思い出すのがこれで、2020年からはコロナでほぼ全ての人が「ライブ行けない人」になってしまうからだいぶ状況が違う中でのツイートなんだけど。
ドゲンジャーズという作品が、福岡の実在のヒーローと悪者を抱えて時間と空間を超えてくれたから、私は出会うことができたけど、多分その過程で置いてこざるを得なかったものもあって、福岡に行けるようになった私が、今度はそれを見つけに行けるのだと思う。
でも福岡のスポンサーのあまりのノリの良さにこれは博多の町人文化を理解しないとついていけないのではと、福岡市と博多市で名前争ったときの資料探したりしてるのは回り道がすぎる気もする。今回は博多町屋ふるさと館に行きました。




以下、全編に渡ってネタバレしています。円盤まで知りたくない人は読まないでください。

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