6/11〜6/17

11日土曜日。風呂に入って午前中から出かける。渋谷のユーロスペースで「FAKE」の整理券をとり、時間つぶしにフルーツパーラー西村で豪遊する。えらい空いてた。最近はこういう老舗はどこも満杯なのかと思っていた。パフェおいしかったな。ユーロスペースに戻って「FAKE」を見る。佐村河内氏に興味があったわけではなくて、白黒つけない映画みたいだから見たかった。なんでもかんでも極端な意見が幅を利かせるのがしんどくて、最近は曖昧なまま残しておけるものが少なすぎて、わからなくても困らないものはわざと検索しないでわからないままにしている。でんぱ組も「4人だと思ってたけどなんかもっといるみたい」程度の認識でずっといたのだけどちょっと前に6人だと教わってしまった。アイドルネッサンスの人数はわからないままでいたい。「FAKE」は何も決めないまま終わってとてもよかった。森監督自身が画面に映る何度か、必ず大きな笑いが起きた。ノンフィクション監督と言うのは、編集者以上に、余人をもって代えがたい天賦のなにか、たぶん愛嬌、が必要なのかもなと思った。こういう白黒つけないものをもっと見たいな。始まって終わる小説すら読むことがままならない。後になってこの映画では悪役の印象がつくようになっていた記者の反論記事のようなものも目にしたけど、「そうではない、こうだ」と断定していると言うだけで今読みたいものではなかったので途中で止めた。どっちでもいいのだ、本当に。私は氏のCDも買ってないし、これから聞くこともないだろう。でも、そんなどうでもいいことなのに、大量の一方的な報道で「どっちでもいい」に安住していられなくなってしまったのを、「FAKE」は、あ、やっぱりどっちでもいいや、と言うところに戻してくれたのでありがたい。どうでもいいんだよな、ほんとうに。映画館に足を運ぶ気がない人がこぞって検索しているであろう「最後の12分」も、私はそこで初めて睡魔に襲われた。それまで両隣の人がほぼ全編眠っていても一切眠くならなかったのに。
bunkamuraの前でNさんと落ち合って、Nさんのライブまでおしゃべり。「はまりたてのオタクの話は楽しい」と言ってくれるNさんに甘えて高橋一生のことをしゃべり倒してしまった。あと漫画の話できたのもめちゃくちゃ楽しかった。無限大ホールに行くNさんを見送り、無印で追加ストッカーを買って帰る。何度目か。最寄りのスーパーで白菜と大根とスイカが半額だったので買う。「FAKE」の感想を検索してみるけど、この映画を手放しで絶賛してる人もそれはそれで話が合わなそう。後日読んだものかもしれないが、前半延々と森監督とインタビュアーが揉めてるインタビューが一番おもしろかった。母と電話した後寝落ちてしまい、朝の地震で目覚める。


12日日曜日。大量に洗濯をした。19時過ぎてから買い物に行って、夕飯に実家から貰ってきた冷麺を食べたらむちゃくちゃお腹いっぱいになってしまって数時間動けなかった。ザコシショウの特番を見ながら夜中に弁当を作る。なにもかもを後回しにした日だった。塩豚を仕込む。


13日月曜日。少し残業して退勤。夕飯にクッキングパパに載っていたムシヤキトリを作って鳥皮を大量に食べる。高橋一生にはまったことをブログに書いた後寝ていたようで気付いたら2時だった。


14日火曜日。朝からめざましテレビ高橋一生を見られる眼福。少し残業して退勤。出張で東京に来ている姉と丸の内でご飯を食べる。KITTEの洋食屋さん、おいしかった。帰宅して「重版出来!」と「僕のヤバイ妻」の最終回。「重版出来!」最後まで素晴らしかったな。さすがドラマのTBS。ていうかやればできるんだなこんなすごいの……。テレビはこういうのばっかり流してほしいよみんな見てるんだから。『白暮のクロニクル』9巻に三蔵山先生の「ドラゴン急流」が載るらしいので買わねば。「僕のヤバイ妻」は「ユキちゃん!? ユキちゃん!?」「誰があんたなんかのためにそこまでするかよ」「俺だってお前がいなきゃ意味ないんだよ!」「行こう、一緒に」「それは言わない約束でしょ」あたりで転げまわって楽しむ。最高に次ぐ最高だった。伊東英明が好きになっちゃったなー。この人三枚目が似合うんだな。木村佳乃も苦手だったんだけどなんか好きになってしまった。


15日水曜日定時で退勤。ライブまで時間があったので新宿でビッグイシューを売っている人を探すがいなかった。V-1で「3組のみ!」を見る。とても良いライブだったので、帰宅して塩豚でスープを作りながらブログを書く。
今、以前ほどお笑いのライブに行っていないのには、思い当たる理由が3つあって、そのうちの1つが「6人のライブ(仮)が無くなってしまったから」だった。単純にマストのライブがひとつ減ってしまった。
まあでも一番大きな理由はわかってる。私は浜口浜村の解散を乗り越えられなかったんだよな。結局。浜口浜村を見たり見なかったりしている時は、浜口浜村を失うことがお笑いの世界に色を失うことだなんて思ってもみなかった。そもそも担当は風藤松原だったし。
砂漠が美しいのはそこに井戸を隠しているからだと、わかっているけど井戸がないと砂漠を愛せない自分がいつもさみしい。でも、この6年間で「お笑い好き」だと名乗ったことはない。「今はお笑いのライブによく言っている」とか、「今ライブに出ている芸人さんのうち数組が好き」とか言っていた。井戸がなくても砂漠を愛でられる人と自分が違うことはよくわかっていた。ジャンルではなく人につくタイプのオタクはいつもこうだ。砂漠の美しさを理解できず、井戸が枯れたら離れてしまう。砂漠をただ砂漠として、その奥に水を隠していない砂の一粒一粒が美しいと思える人をいつもうらやましいと思う。とはいえここで無理をしても乾き死ぬだけなので無理をする気もない。ひと言でいえば薄情なのだ。これからは自前の水筒を持ってたまに砂漠にピクニックに行くのだろう。6人のライブのメンツが揃うライブは気軽に楽しみに行こう。でも私に井戸を掘りあてる喜びはもうないのだ。寝落ちて朝風呂に入るが化粧乗りが異常に良かった。やっぱりライブの効用ってすごいな。


16日木曜日。定時で退勤。赤坂レッドシアターに「君がくれたラブストーリー」の当日券を並びに行く。無事取れたのでうどんを食べてから観劇。なんのカタルシスかわからないがとにかくカタルシスでみたされまくる舞台だった。最後の観客からの万雷の拍手が、いったい何に対してなのかさっぱりわからないのが最高だった。こういうなんとも名状しがたいけどすごい、と言うものを渇望しているらしい最近。お笑い好きな人がたくさん見に来ていて、IちゃんとSさんに会う。こんなことならうどんなんぞ食べずに終わった後みんなで「俺のだし」に行きたかったぜ。帰宅してケーキなぞ食べて寝落ちて、3:45に風呂に入る。


17日金曜日。起きられなかったら午前休にしようと思っていたのだが一応起きられた。家を出て5分歩いたところでいつも料理の話をしている同僚に頼まれた「きょうの料理ビギナーズ」を忘れたことに気付き、戻ったらもう間に合わない時間だったので自転車で会社まで行く。がっつり残業。この日までの残業で民王のブルーレイボックス分稼いだので、Amazonでぽちる。Momentoをアップデートしたら立ちあがらなくなり、真っ青になってiTunesから復旧したら今年になってからの分が全部消えた。最近はDAY ONEに移行してたけどいくつかは消えたよなぁ……。深く反省して、BSでやってたビートルズの「ハード・デイズ・ナイト」を流しながら日記系アプリのバックアップを取る。