2/1〜2/6

1日月曜日。実家から出勤。久しぶりに5時台に起きる。早く人が降りる席に対する勘が鈍っていなかったようで座れる。長時間電車に乗るのはやはり落ち着く。『二度寝とは、遠くにありて想うもの』の中で、会社を辞めて地下鉄に乗らなくなった津村さんが「わたしはもっと地下鉄に乗るべき人間なのに」と書いていて、それがすごくよくわかる。最近せいぜい10分で乗り換え、みたいな電車の乗り方をしていると、こんなのは私の電車の乗り方じゃないと思うし、なんだったらこんなの電車じゃないとも思う。

 なので地下鉄に乗ると、なぜかほっとするのである。自分がいるべき場所にいるような、ちゃんとした人間になったような気持ちになる。通勤が好きなわけでは決してなかったのに。家が主な仕事場になってしまった今、わたしの心の故郷は地下鉄なのかもしれない。いい仕事の日も悪い仕事の日も、一人前の顔をして乗っていた、懐かしい地下鉄。

「故郷は地下鉄」より

お弁当を持っていかなかったのでお昼はコンビニで稲荷ずしとファミチキを買う。ファミチキが以前ほどおいしいと思えなかった。少し残業して退勤。スーパーにあまりいい食材がなく、冷凍のうなぎでうなぎ入りのにニラ玉を作る。白菜とウィンナーをコンソメで煮たものにピザ用チーズをかけて魚焼きグリルで焼いてみたら短時間でパリパリに焼けてとてもよかった。ご飯食べながら見ていた「制服捜査2」がすごく面白くて最後まで目が離せなかった。すばらしい。この枠なくなるって聞いた気がするけど、無くすのは惜しいシリーズだなぁ。


2日火曜日。定時で退勤。夕飯はゴルゴンゾーラフェットチーネ。魚焼きグリルでりんごを焼いたらはやく焼きりんごができるのではないかと思ってやってみたがそうでもなかった。昼ご飯を買うとお金がかかると言うごく当たり前のことを思い出したので豚キムチ炒めを作成する。BSのアルフィー坂崎さんの番組にタブレット純さんが出ていたので見ていたら清原逮捕の速報が入る。
アプリのアップデート通知を何となく見ていたら、「LINE Camera」のところに

新しいフィルターを追加(ピュア、グッドバイ、ヤング)

と言う一文があって、なんか昔のフォークトリオの名前みたいだなと思う。


3日水曜日。お弁当に豚キムチチーズ海苔弁を作成。残業して退勤。会社の近所のスーパーに紙製のマフィン型を買いに行ったらあったのだけど、値段を見ずに買ったら5コで650円くらいしてレジでやめますって言おうかと思った。買ったけど。ぼり過ぎじゃないか貝印。家にニラと白菜と豚ひき肉があったのでこれはギョーザを作るしかあるまいと母にレシピを聞く。せっかくなので最寄りのスーパーで恵方巻きを買って帰ろうとしたのだが、一人分にちょうどいい大きさのがなくてあきらめた。帰宅後黙々とギョーザを作成。すこし中身が余ったがおいしくできた。「相棒」が芸人の話だったので録画して見る。相方との関係性がえらい繊細に描かれているのに対して、お笑いライブの描写が適当すぎると言うか音楽のライブとわざとごっちゃにしているんだろうか。お笑い見るときってどっちかと言うと演劇を見るときに似ていて笑い声以外の声なんて上げないと思うんだが。食後おもむろに輪切りのりんごを焼く。この冬はりんごで行くと決めている。なぜだかしらないけど。


4日木曜日。お弁当に豚キムチチーズ海苔弁を作成。日中かなりばたばたして、少し残業して退勤。夕飯は豆乳鍋にする。とてもおいしくできたので残った煮汁で素麺まで煮てしまう。1週前の「きのう何食べた?」に載っていたりんごのマフィンを作る。すごくおいしくできたんだけど、モロモロと崩れるのでフォークで食べた。冷めたらしぼんでしまいそう。アメトーーク「オリラジ同期芸人」を見ながら食べた。小宮さんが終始ものすごくおもしろかった。諦めたり同じこと言ったり自分の口の中でおぼれそうになったり。声をあげて笑ってしまった。ライブと同じネタを見てもテレビで声をあげて笑うことはまずない。「テレビで見て面白い」もののひとつが小宮さんの形をしているのだとすれば、それは技術を磨いてどうこうなるものではないなぁと笑いながら思う。喋るたび全ての流れをぶった切って小宮さんが渦の中心になる。あーおかしかった。そして対比としてでなくとも相田さんがちょうかっこよかった。


5日金曜日。起きたら家を出る時間だった。元から残業になるとわかっている日だったので、諦めて10時半ごろ出社する。時間休などと言う高級なものはないので半休扱いである。昼ご飯は同僚と蕎麦を食べに行く。たまたま店で営業部長に会い、部長は先に帰ったのだけどお勘定を済ませていってくれていた。お店の人に「先ほどの方から頂いています」と言われて、芸能人みたい!とテンション上がる私と同僚。仕事は思ったよりは早く終わったが、残業して退勤。遅くなったのでマフィン食べて寝るつもりが、スーパーで牡蠣が半額になっていて、家に水菜もあったので、今月のきょうの料理ビギナーズに載っていた牡蠣と水菜の汁たっぷり煮が試したくて買ってしまう。それとうどんで夕飯。化粧だけ落として寝る。


6日土曜日。出遅れてチケ取りしたらえらい時間がかかった。なかしましほさんのレシピでりんごのマフィンを焼く。それを焼きながら作ってあったシロさんのマフィンを温め直そうとして、電子レンジが使えないことに気づいて鍋を蒸し器代わりにしてあっためたらひじょーに具合がよかった。芯まで温まるし、固くならないし。電子レンジを使うのがへたくそという現代人にあるまじき弱点があるので、今後はこの方法をメインにしたい。実家にあった蒸し用の台を買ってこよう。
台所の床を磨いた後、半身浴で長湯したら頭痛がしてきて家を出るのがギリギリになってしまった。こういう自分のミスで体調崩すのが今一番悔しい。新宿でK-PROさんのクラウンヒットパレードを2公演だけ見る。まずV-1で「バトル30」。阿部ちゃん・松原さん・ファラオさんというチームが大好きだった。風松がトッパレにも大旋風にも呼ばれなくなって久しいけど、ネタで呼ばなくともこういう持ち味が出せるライブには(しかも風藤さんがピン仕事中に)呼ぶって、ほんとにシビアだけど優しい。
ライブの合間にNさんと歌舞伎町のアパホテルの中のカフェでごはん。こうやって誰かと会って、また別々のライブに行くのとても楽しい。Nさんと別れてバッシュの「児島トークライブ」に。序盤で「1月に6組12人のライブが予定されていた話」が出て、あまりの惜しさに前半ずっと涙目だった。見たかったなぁ。見たかったなぁ。
後半はねじ佐々木さんがゲストで、今聞きたい話ばかりだった。佐々木さんが今のヤーレンズのことを、いちばん良いときの浜口浜村みたいだと言った話、腑に落ちると言うか、やっぱりなぁと確認するような気持ちだった。
私は浜浜の事が大好きだったし、ライブを見ていた客の大勢もそうで、でもそれが良い風に働いてないんだろうナァと言うことは解散する前から感じていたから、解散の噂を聞いた時は真っ先にそのことを思った。でもなぁ。好きになるなって言う方がむつかしかった。逆に言えば、もっと色んなことをいい加減にやればみんなすぐ嫌いになるのに、あんなに手を抜かず、浜口さんの言葉を借りれば「いつも新しい種類の漫才を書く姿勢を崩さなかった」姿ばかり見ていたら、どうしたって好きになってしまうしエールを送りたくなってしまうじゃないか。
私が未だに浜村凡平さんのネタを見に行っていないのも、そんな気持ちのせいなのかも知れない。浜村さんのピンネタを見て、好きになって、ツイッターやら何やらを通じてそれがご本人に伝わったとしても、それがなにか良い風に作用するとは思えない。まぁまず「浜浜が好きだったからだろう」とまっすぐは受け止めてもらえないと思うけれど。
自分一人の感情や感想でなにがどうなるとうぬぼれている訳じゃない。でも、例え伝えなくとも、ねじ佐々木さんがあんなに正確にわかっていたように、客席の感じがあんなにも伝わってしまうなら、好きになったところでただただ邪魔くさかろうなと思う。私が浜浜に言いたかったことがあるとすれば、続けて欲しかった、でも、辞めないで欲しかった、でもなく、たったひとつ、受け止めて欲しかった、なのかもしれない。その人気も、愛され方も、ネタの性質も、受け止めて受け入れて力に変えて欲しかった。
ヤーレンズを見ると浜浜を思い出してしまうので最近あまり見ないようにしていた。ご本人達ではなく、それを見る客席がとても似ている。私も含めて。ねじ佐々木さんがそのことを過たず言葉にしていてすごかった。
ヤーレンズに限らず、全ての人前に立つ人はどうか、「好き」を力に変えてもらいたい。そうでなければ、「ファン」なんて、ほんとに、ほんとになんなんだってことになってしまう。
ライブ終わりでKさんAさんとちょっとお喋りして、編み物の本を探しにルミネ1のブックファーストに行ったらまさかの改装中だった。すでに22時近かったので、その時間で開いているところがもうコクーンタワーのブックファーストしかなかったので、あまり期待せずに行ったら思ってたのの5倍くらいの床面積があって探していた本もあった。ずいぶん前に来たことがあったはずだけど、こんなに広かったっけ。

トップダウンのセーター

トップダウンのセーター

そして詩の棚がえらい充実していた。俳句と短歌が合わせて1棹なのに対して、詩だけで2棹。セレクトも良い。量だけで言ったらジュンク堂池袋本店だけど、これは期待の持てる棚を見つけたなぁと嬉しくなる。せっかくなので実家に置いてきてしまったのと違う八木重吉を買う。
永遠の詩(8) 八木重吉

永遠の詩(8) 八木重吉

私の悲しいののマックスは、「ドナドナ」を超えて八木重吉の「春」です。「桃子」ではじまるやつ。
帰宅してからも6組12人のライブが見たかった気持ちが抑えられずに、ツイッターを使ってしまうのでこれは良くないとブログを書く。こういう愚痴っぽいことだとなんとなくツイッターに通知を出さない。とんでもない時間に寝る。