2015年末に失ったいくつかのものに言いたいのだが、私はあなたたちが大好きだった。
結果とか、評価とか、将来とか、善悪とか、考え始めるとなンにも言えない。私がただ一人で、なんの躊躇も前置きも注意書きもなく言えることといったらこれだけしかない。私はあなたたちが大好きだった。ほんとうに大切だった。自分のものじゃないけど宝物だった。
ひとつしかない不自由な未来と違って、簡単に過去は変わる。明日まで待たずとも、今日なにが起こって、楽しかった思い出がまっくろに塗りつぶされるかもわからない。
でも2015年末の今日の今、真昼間に素面でどんなに考えたところで、私は確かにあなたたちが大好きだった。ほんとうに大切だった。あなたたちが大好きで、あなたたちのいる世界が大好きだった。私はあなたたちが大好きだった。