室内犬

このあいだの「久保みねヒャダこじらせナイト」でモグライダーの芝さんが紹介されたところを何度も繰り返し見ている。最初に能町さんがモグライダーのことを認定漫才師に選ばれてると説明したときにヒャダインさんが
「すごいじゃないですか」
と言ったところがすごく嬉しくてなんべんも見てしまう。認定漫才師に選ばれるって、ほんとにたいへんなことだから。


漫才師が漫才うまいと言う理由で尊敬されたのがM-1の時代なのかなと思う。私はその頃全くお笑いに触れていなかったので想像だけど。
THE MANZAIの、漫才がおもしろいと言う理由で漫才師を大事にしてくれるところが好きだった。普段ライブでどんなにおもしろくても笑って拍手することしかできない人たちの胸に、光る認定バッジをつけてくれた。


土曜日の事前番組、その認定バッジを胸からむしり取ったハライチ岩井さんはかっこよかった。
サーキット最終日のハライチの漫才は本当におもしろかった。誘拐犯のネタ。ナベプロの人はナベプロの事務所ライブに行かない限りなかなか見る機会がない。と言うことは潤沢にネタをかける機会があるわけではないんだろうに、どこでこんなに研いできたんだと思った。
あんなふうに、30秒だけ与えて、まともにものも言わせないような、そんな粗末にされるようなネタじゃなかった。


THE MANZAIは、病気で棄権した風藤松原に事前番組でネタをやらせてくれるような番組だから好きだった。ギリギリで決勝に上がれなかった人を笑うんじゃなくて、ワラテンのテストに呼んであげるような番組だから好きだった。


芸人さんは「おいしい」と言う言葉で見ている人たちを安心させて、いずれ牙を剥く日まではらわたを煮えたぎらせていけるのだろう。
でも私は芸人さんのように強くないから、自分の好きな人たちを粗末にされるのは見ていられない。ハライチは、来年、THE MANZAIに出ても出なくてもかっこいいと思う。