ともしげさんすてき

この間、モグライダー見たさに東部第33部隊に行った日の行く前の話。Vスタだし取り置き頼んだ方がいいよなーとともしげさんにお願いしたら、まさかの2分で返信をいただきました。
実は知らない芸人さんも多いし長くやってるライブだしで、ちょっと躊躇する気持ちがあったんですが、あの速さにそんな後ろ向きな気持ちは一切なくなり、がぜんライブが楽しみになりました。
単純なようですが、その返事の速さはともしげさんの、このライブに来てもらいたい! このライブに来てもらえてうれしい!と言う気持ちの表れに思えて、出演者がそんな風に思うライブならきっと楽しめるに違いないと思ったのです。
このあいだお友達のD子さんが同じように東部の取り置きを頼んだら、さらに即レス、驚愕の1分で返事が来ていました。
横からそれを見て、ますますともしげさんのことを好きになってしまいました。


相変わらず「どうやったら止められるんだろう」と思いながら使っているツイッターですが、使わざるを得ないならばもう(何より自分が不機嫌巻き散らかすことを恐れつつ)「他人の不機嫌を避ける」しか手はないんじゃないかと言うとりあえずの結論を得て、そうすると一番安心して見られるのはプロモーション用のアカウントだったりします。
芸人さんだけのリストと、出版社・本屋・ギャラリー・美術館あたりのリストを作ってそれを眺めていると、基本「これに来てください」と言うツイートばかりが並びます。お祭りの呼び込みがずーっと続いているみたいです
ライブだったり、イベントだったり、フェアだったり、私が見ている狭い範囲だけでも世の中ではこんなにいろんなことをやっていて、どうにかそこに足を運んでもらおうと腐心している人がこんなにいる。人にお金と時間を使わせるということが、どんなにたいへんなことなのかよくわかります。
もちろんみんな熱心に呼び込むのだけど、「ぜひ来てください」と言う文字列からその「ぜひ」具合はわからないものです。ノルマのために仕方なく言ってるのかもしれないし、心からそう言ってるのかもしれない。


10年を超えた芸人さんがよく言うのですが、「告知しようとするまいと来る奴は来るし、来ない奴は来ない」。それは確かにその通りだろうと思います。同時に、そういうことじゃないんだよとも思います。
大事なのは実際客が来るかどうかより、「告知をするほど来て欲しい」という気持ちがあると表明することではないかと思うのです。川元さんがさっさんとのライブの告知のために大声で「はい!」と叫んで挙手までして出てきて客席がどよめいたのは記憶に新しいですが、出演者のそのライブに対する気持ちに触れることで、関心を持つ人はきっといます。


と言うか私がそうで、以前から興味があったけれど足を運ぶに到らなかった東部に行く気になったのは、6人のライブ(仮)で、ともしげさんが
「大事にやってきたライブが66回なんです」
と告知したからでした。今一番気になる漫才師が「大事にやってきた」と言うライブなら、やはり見ておきたいと気持ちが動いたところにしし丸さんがゲストだったのでもう今月行かなくていつ行くかと取り置きを頼んだのでした。


おそらくは、それをプロモーションだとは全く思っていないともしげさんの一言と即レスは、どんな言葉を尽くした呼び込みよりもライブに対する気持ちを高揚させるものでした。


考えてみればモグライダーの漫才も、ともしげさんが間違おう、おもしろがらせようとしないからおもしろいのでした。ともしげさん自身はいつでもほんとに言いたいことや教えたいことを、自分はちゃんと話せる!と信じて、伝えたくてたまらない様子で喋ります。その前のめりな気持ちがなければ、芝さんのつっこみもきっとあんなに冴えわたらない。
有り余る気持ちを惜しみない行動に変えて、言葉以上にそれを伝えるともしげさんはほんとうにすてき。いつでも裸足で舞台に駆け出してくるあの姿そのままに、すてきな人だと思う。