君が必要

SPITZ JAMBOREE TOUR 2013-2014 Chiisana Ikimono
1/31 NHKホール 18:30


昨日はNHKホールにスピッツを見に行ってきた。ライブに行き始めて20年ほど経つけど、初NHKホール。なんかご縁がなかった。渋公も縁がなかった。
入ってみて思ったのは、想像より小さいと言うこと。母が、「ここ歌謡コンサートやってるところだよね」と言うので初めて紅白の会場だと気づいた。え、あのステージ上で小林幸子がやってたんだとすると、あの装置(衣装)思ってたより小さいぞ。ドームコンサートの舞台装置くらいのを想像してた。
と言うか、紅白は、このサイズの箱のライブを全国に中継しているんだと思うとなんか始まる前から色々考えてしまった。
さらに、始まって最初にマサムネくんが発した言葉が、「貴重なフライデーナイトの時間をスピッツのために割いてくださって、ありがとうございます!」。
2階席の上手側からその言葉にわーっと沸く客席を見ながら、そりゃスピッツ見られるんだから来るよー、なんだったら私このために有給とったからフライデーナイトどころかフライデー全部スピッツに捧げたよーと思っていた。それで、改めて、「閉じた空間にお金払って入った人しか見られないシステム」の効率の良さというか、間違いのなさを考えていた。


って色々書き始めたら最近ずっと考えているテレビとライブの話が止まらなくなった。いったんやめてライブのことだけちょこっと書く。以下ネタバレなのでこれから行く人は見ないでください。








1曲目が「小さな生き物」で、その曲順は予想してたけど聞いてみたら予想以上の力強さだった。地震の後に生まれた多くのフィクションの中で、「小さな生き物」と言うアルバムだけが、地震の後で生きていく姿勢を一番無理なく示してくれたと感じたのは間違っていなかった。またその次の曲が「けもの道」。最初にこの曲を聴いたとき、スピッツがこんなにも力強く誰かを励ますようになったのか!ってびっくりしたなー。
「さらさら」の照明がとてもきれいで、波紋のようなライトが最初三輪くんに集まって、マサムネくんを照らして、それから何かを探しているように客席を照らしながら動き回っていた。
念願の「潮騒ちゃん」も聞けて、思ってたとおり楽しく可愛くて。「スピカ」とか古い曲は気持ちテンポが速く感じたんだけど気のせいかしら。「ロビンソン」の前にマサムネくんが「スピッツが一番輝いていた頃の曲です」と言ったら客席からえーっと言う声が起きて、「そう言ってもらうために言いました(笑)」。
今度で結成27年になるんですが、スピッツ史上一番売れ線を意識した曲です、アンケートに「スピッツ魂売ったな」と書かれたんですが、オリコンに初めて入って……という前振りからの「君が思い出になる前に」。20年も経ってまだ覚えていられるんだから、アンケートってなかなかすごいな。
母が一番楽しみにしてた「野生のポルカ」は、田村くんが暴れまくってて回りまくってた(笑)。田村くんが暴れるのはいつものことだけど、この日はこの曲まで気づかなかったなぁ。その勢いのままの「8823」! ライブで聞くなら一番好きかも知れない8823! この並びたまらん! この曲でも田村くんが動き回ってて、三輪くんがステージの前の方で弾いてるところに寄っていって背中合わせになってちょっと弾いて立ち位置に帰って行ったのがバディっぽくてかっこよかった。このふたりそう言えば幼馴染みなんだよなーと思った。背中合わせは初めて見た*1
「運命の人」で客電がついて、最後の曲だとわかった。あんなに凝った照明を駆使するスピッツのコンサートでも、最後の曲はいつも客電がついてステージも明々と、会場全部が真っ白になる瞬間がすごく好きだ。初めて行ったトンガリツアーからずっと。


本編が終わったところでちょうど2時間くらいだったのだけど、アンコールで出てきてからのMCがすごく長くて全部終わったのはさらに30分後だった。マサムネくんが言っていたけど、年々ここの喋りが長くなると。最初に行ったときはマサムネくん以外は三輪くんがちょっと合いの手入れるくらいで他全然喋らなくて、マサムネくんも決してMC得意ではなかったのを考えると変わるもんだなぁとしみじみ。間間のお喋りも今までで一番長いなって思ったもんね(大歓迎!)。前にどこかでマサムネくんがステージでみんなで踊りたいみたいなこと言ってたし、年をとるってことは本当に素晴らしいな。この日は、ボーカルをみんなで回して行くみたいな曲を作ってみたいと言っていて、「マサムネ:イメージはSMAP」だそうです。ぜひ聞きたい(笑)。
田村くんが、昔ライブハウスでやっていたときにそこのオーナーが採点評みたいなのをくれて、曲とか歌唱力とかが全部「2」くらいで低かったけど、将来性だけが「5」で飛び抜けててあれは励みになったという話をしていた。それで、「田村:俺もまだスピッツの将来性を信じているんで、これからもよろしくお願いします」というような言葉で(自分の番の)MCをしめていた。
アンコールの最後は「ヒバリのこころ」。27年目にデビュー曲でライブを締めくくれるってほんとうに素敵。


スピッツは力強くて、そのスピッツを見るためだけに足を運んだ人が集まった空間があまりにも確かで、私にはやっぱりスピッツが必要だ。人生でずっと共にあったのがスピッツの曲で本当に良かった。

*1:このご様子がブログに上がっていた! ありがとう公式! http://spitz.r-s.co.jp/tour/2013/blog/2014/02/nhk%e3%83%9b%e3%83%bc%e3%83%ab2%e6%97%a5%e7%9b%ae/