よいお年を

THE MANZAI 2013終わったーお疲れさまでしたー。
今日は朝起きてご飯食べてから父が買い物行ってる間に掃除しとくつもりが日曜美術館も見ずにずっと寝てて、昼ご飯作って洗濯してちょっと寝て、お弁当のおかず作ってちょっと寝て、夕飯作って食べてお風呂入ってジャスト19:00でした。まあ要するに、何も考えたくないときは寝るか料理かですよ。
って書いて洗濯物取り込んでなかったこと思い出した。


取り込んできた。ついでに明日の米を研いでいなかったのを思い出して研いで、台所少し片付けてきた。1回立つとやること色々あるわね。


THE MANZAIはね、もう最初にみんなが裃着て出てきて、その中に風藤松原がいたことでもう結構色々満杯で。グループAが一番楽しく見られたかも知れない。レイザーラモンでだいぶん気が楽になった(笑)。ありがとうレイザーラモン。いやーあっちのネタやるとはナー。これが決勝で披露されたってことは、THE MANZAIには「これは漫才じゃない」って足切りはないと思ってよいのですよね?
チーモンチョーチュウオジンオズボーンの出来が素晴らしくて(ってチーモンのネタ見る機会あんまないですけど)、のりにのってるのがわかってほんとーにわくわくした! しかし高松さんの生え際の後退っぷりに、今の漫才での負担のでかさを思う。ライブだとあんま気にならないんだけど。ところでこないだのトッパレ、ネタ終わってお辞儀するや腕時計見た高松さんにちょっとグッと来たんだよ。


そんでグループBはすまん学天即のネタはよく覚えてない(気が気じゃなくて)。風藤松原が出てきて、ことわざ2013年ver.ってわかって「うそーーーー」って言っちゃったよ。いやーこっちだったんだなー。風藤松原が決勝で見せたいのは、サーキットで1位をとった漫才コントではなく、9位だった大喜利漫才だったんだなぁ。でもサーキットでやったのと全く同じでもなかったような……うろ覚えだけど。サーキットはもっとえげつないほどかぶせてたような。
実は、決勝決まったときからずーーーーっとただひとつ「ネタ飛ばしませんように」とだけ思ってて、ファイナリストになに言ってんだと思われるかも知れないけど、いやもうほんとにそれだけが心配で。うん、2年前の事前番組の生放送でネタ飛ばしたのが完璧にトラウマで。最近はほとんどなかったけど、風松はFKDの中ではネタ飛ばす確率の高い漫才師だったからかつては。カンペとかネタ帳とかもよく見てた。
大喜利漫才はストーリーがない分飛ばしやすいからもううわーってなってたんだけど、後半風藤さんがどんどんヒートアップしていったから、あ、これはもう飛ばさないわ、飛ばさないけど早いわ!ってびっくりした。ことわざのネタで風藤さんが松原さんに怒ってるように見えたの初めてだ。事前ブイで「ゆっくりした漫才」って言ってなかったら誰からもゆっくりとは思われないくらい早かったんじゃないかなぁ。


無事ネタが終わってからはずっと横向きに倒れて見てたんで、以降の組は大爆笑とかあんましてないんですがウーマンはさすがだナーと。
結果発表で3票も入って、期待以上の結果で感無量でした。大竹まことさんが「繊細さはたまらないものがあるね」って言ってくれたのがほんとにほんとにほんとーに嬉しかった! 良いところを言葉にしてもらえるってなんて嬉しいことなんだろう。


私がお笑いを見始めた頃から、決勝に行ってもオードリーみたいに大ブレイクする人はおらず、「テレビに出て良い人」という認識がなんとなく持たれてライブで見る回数が減り、バイトはしなくて良いようになる、と言うラインを超えるだけと言うことがずっと続いている。正直、そうなってからテレビで見る芸人さんたちは、ライブで見るときのようにはおもしろくない。彼ら自身のおもしろさが伝わってこない。
この間、昼の番組でゾンビの本のプレゼンをしていた小峠さんを見たら発言の全てがおもしろかった。ああそうだこんなにおもしろい人だったと思った。思い出した。あれを前面に出して主役に立つことが出来ないなんて、どれほどテレビの世界には化け物のような人ばかりなのか。そして新しい人の入る余地がないのか。
私はお笑い全部が好きなわけではなくて、たまたま今の東京のライブで見ることができる一部の芸人さんが好きなだけだ。だから、好きな人たちが確実にステージを上がっているのに、上がったことによって自分の好きなおもしろさが見られなくなるのがすごく寂しい。だったらずっとライブでおもしろいところを見せてくれればいいのにと思うけど、それじゃ彼らが食べていけない。なによりご本人たちがテレビに出たい、売れたいと言うならそうなってほしい。あと私だってそういつまでもライブに行けるわけじゃない(ライブに行けるというのは相当な条件が重ならないと不可能ないっそ事故みたいなものだと言うことを忘れてはならない)。


サーキット第1戦からこっち、とにかく決勝に出ることによって損をしないでくれとそれだけ思っていた。根暗なファンでほんとすいませんて感じなんだけど(まぁ過去THE MANZAIは出て損した組っていないような気がするけど)そう思っていた。
風藤松原はおもしろくて、松原さんの発想も、風藤さんのスキルも、今でも十分で、ただそれがライブシーンに限られていると言うだけだ。それが決勝に出ることによってあまりにも多くの人に知られる、その時に変な風に知られてしまったら取り返しがつかないんじゃないかと思うと気が気じゃなくて、だったらいっそ今のままでも良いんじゃないのと思ったりしたけど、でも、今のままなんてあり得ないし、見てるだけの私だってきっとそれじゃいつか倦む。薄情だから。
終わってみたら、当たり前だけど、風藤松原は立派な漫才師で、立派に漫才をやり遂げた。終わってみたら、そりゃそうだよそれだけのものを見てきたじゃないとも思うけど、でも心配もほんとうだった。なんなのかしらね。


オジンオズボーンの激流のような勢いも、風藤松原の繊細さも、流れ星の貫禄すら感じられるギャグも歌も世界観も、その流れ星を送り出した磁石も、みんな違っててみんなおもしろい。あの人たち全員の、多種多様なおもしろさをちゃんと伝えられたらぜったいおもしろいことになる。
芸人さんたちはもう、これ以上研げないほどに研ぎ澄ましてる決勝に行かなかった人たちも。ネタの消費スピードもどんどん速くなってる。ねぇ、あとはそれを使う側なんじゃないの。テレビでもラジオでも、新しい人で新しいことを作り出す機運を期待してるずっと。メディアでしかできないおもしろいことをするという気概と本気を。大好きな人たちがきちんと輝ける、次のステージがほしい。あがりがMCでは夢が持てない。ハマ3は出演する芸人さんみんなの良さが出たとても楽しい番組だった。それがきっちり1年で終わってしまって、継承する番組もないと言うことがあれは「例外」なんだとわかって悲しい。


THE MANZAIは賞レースであると同時に、本当に楽しい大会で大好きだ。だからこそ、この道の続く先がはっきりと輝いていればもっと良いと思う。私の大好きな人たちを、どうかよろしく。