最近買った漫画の話のはずだったんだけど

ツイッターやってた時に話題になっていた漫画が普通に手に入るようになると聞いたのがちょうど発売日だった。帰りに上野の明正堂書店に行ったら、目当ての漫画はなかったものの


GBパーク (バンブーコミックス)

GBパーク (バンブーコミックス)

エルネストの鳩舎

エルネストの鳩舎


この3冊を見つけて豊年満作じゃわいとecuteの本屋に行ったら目当てのもあった。



鳩山郁子先生はもうさすが……としか……。書き下ろしの表題作は巻頭の2色刷りでため息ものに美しい。私はなんと言っても「アルソミトラ・マクロカルパ君」が好きだった! 鳩山先生は今翼果に魅せられているのかー。こんな風に、その時々で「書きたい!」ってものがわかる漫画も漫画家も大好きだなぁ。高野文子先生とか、萩尾望都先生とかもかなぁ。秋山亜由子先生は一貫して虫だけど、やっぱりそのとてつもない探求心と情熱の一端を見せてもらえる。
巻末には翼果族のイラストも綴じ込まれててサービス満点よー。でも青林工藝舎もカバーにバーコード刷るようになってるのね。前は帯だった気がするんだけど。


これ読んだら鳩山作品が読みたくなって久々にこれを読み返した。

青い菊

青い菊


何度読んでも素晴らしい。暑いんだけどうっとうしくない暑さの夏少年の夏。この本読むとキリンジの「ペイパー・ドライヴァーズ・ミュージック」が聞きたくなる。「五月病」とかね。歌詞にまさにエンブレムが出てくる。「汗染みは淡いブルース」もぴったり。


『カフェでよく〜』は、なんかこう渦巻くものにひきずられそうになるけど、描写は親切な漫画だった。この本の中でも、「口の上手い売れっ子ライター/編集者に仕事も女もぜんぶ持ってかれる漫画」にいっとうひかれるのは、私が年をとったからかも知れないけど、この短編の最後のコマを見たとき、北村薫『朝霧』に出てきた文豪の「本当にいいものはね、やはり太陽の方を向いているんだと思うよ」という一言を思い出した。明るい気持ちで読み終わることができた。


私にも自分がサブカル好きだと思ってた時期があったんだけど(学生時代)、今となってはただのオタクとしか言いようがないなぁと思っている。いやVILLAGE VANGUARDで目当ての商品探せない時点でサブカル好きではないっていう。
ジャニーズなんて巨大市場にいてなにがサブカルかという気もするけど、とはいえジャニーズがエンタテイメントのメインストリームかっていったらそれも違う気がする。一番近いのは宗教だと思うけど。
そもそもサブに対するメインってなんなんだろうね(今更)。こんな好みが細分化してる中でたまたま数が多いくらいではメインとは言えないだろうし。


こういう言い方すると今私が好きなものに対して申し訳ないが、私はサブカル好きなんじゃなくて単純に「好きなものに人気がない」んだと最近わかった。「カメレオン・ジェイル」も「PSYCHO+」も打ち切りになったし「仏ゾーン」もそうだっけ。リプトンのティーソーダも変な柑橘フレーバーに変わるしタブクリアは販売中止になるし(このへんすげー古い話です)。ジャンプと言えばこないだ「クロス・マネジ」も終わったけど「SOUL CATCHER(S)」が後退してきてる気がして怖いので再びアンケート葉書を書き始めましたよ。


PSYCHO+ 1 DRIVE A GAME START ジャンプコミックスPSYCHO+ 2 DRIVE B GAME OVER ジャンプコミックス


PSYCHO+の表紙というか装丁ほんとうにきれいだったなぁ。千葉のアニメイトで買った時、ジャンプコミックスでこんなことができるのかと衝撃だった。
ジャンプで連載が始まった時もこんなに緻密に書き込まれた書き文字と小道具が週刊誌にあるのかと思った。水彩のようなカラーもきれいだった。
今何となく思ったのだけど、若手の新しい漫才を見た時の感じは「PSYCHO+」を読んだ時の感じと似てるかも知れない。ずっと「PSYCHO+」はなんか特別でなにかの一番だと思ってたけど、私にとって「あたらしいもの」「みたことがないもの」の原体験なのかも知れない。