会社と電車と江戸時代

ツイッターを読まなくなったらまぁ本読む時間があるある。


エッセイに続いて津村記久子祭を開催しようと決めて買ってあったこれを読み

ワーカーズ・ダイジェスト

ワーカーズ・ダイジェスト

それからこれを買って読む。BGMはクリープハイプの「明日はどっちだ」。とある単独ライブのスタッフロールに使われてて、そのときは長く連れ添った相方への信頼に似た諦観にぴったりだなぁと思ったんだけど、津村記久子読みながら聞くともう合いすぎて合いすぎて。最近じゃ仕事しながらあきれることがあると「帰って寝てろよ」って歌いそうになって危険。「信じてる訳ではないけど疑う価値もないから 最低限の何かをちょっと見せてみろよ」ってもう、勤め人としてわかりすぎる……。津村記久子の登場人物はうかつに「明日は良い日だ」なんて言わない気もするけど。


アレグリアよりダイジェストの方が好みだったから、これは初期より手前から読んでいくべきだなと思って次は『ウエストウイング』を買うつもりだったんだけど思うように本屋に行けず、また積ん読消化で

その日東京駅五時二十五分発

その日東京駅五時二十五分発

私の本籍は広島で、高校に入るまでの夏休みと冬休みは全部広島で過ごしたので、主人公の話す歌うような広島弁が懐かしかった。電車でこれを読んでいたら、ちょうどJRの広島デスティネーションキャンペーンの広告が目に入った。両親の祖父母が全員他界した時、もう来ないだろうとうえのの穴子飯の食べ納めまでしたのだけど、考えてみたらふつーに旅行に行くって手があったなぁ。全然思いつかなかった。秋の広島とかそう言えば見たことない。でも天満屋が潰れてしもうたんよね。
この本は長さも厚さも装丁も組版もど真ん中好みで読んでて楽しかったな。これくらいの長さの小説が好き。いわゆる中編小説。中島たい子がいつもこれくらい。
これを読み終わってもまだ本屋に行く暇がなかったので、
おまえさん(上) (講談社文庫)

おまえさん(上) (講談社文庫)

おまえさん(下) (講談社文庫)

おまえさん(下) (講談社文庫)

宮部みゆきは読み始めると他のことが全く手に着かなくなるからなかなか着手する勇気が出ないんだけど(だからって買って2年もほっとくのもどうかと)、今回も読み始めたら案の定。一気に読んでしまった。『桜ほうさら』もまだ読んでないんだけどあれはそんな長くないからこの勢いで読んじゃうかな。
そうこうしていたら津村記久子が新刊を出したようなので、本屋に行け次第次はあれだ。