あそびましょ、と呼ぶ声がする

浜口浜村の自主ライブくん 漫才ライブ編
6/4 劇場バイタス 19:30
出演:浜口浜村
ゲスト:アイデンティティ、ゴールドラッシュ、三四郎、しゃもじ、笑撃戦隊ジプシーダンス、ドリーマーズ、ブルーセレブ、ぽ〜くちょっぷ


浜口浜村が新ネタを4本、ゲストが1本ずつネタを披露する漫才師のみのライブ。前回は仕事で半分以上見られなかったので、ちゃんと見たのは今回が初めてになる。
賞レース対策をうたっているとか、なにかしらの目的を掲げているわけではない、主宰をして「僕らの趣味」と言うライブだけど、事務所の分け隔てなく、ひと癖ある――ひと癖を獲得し武器として磨きあげつつある気鋭の若手漫才師揃い。
しかも同世代のみ同世代主催という気安さからか、事務所ライブとはまた別の快適さがあり、どの組ものびのびとネタをやっているように見える。見終わったらこちらまで清しい気持ちになっていた。
似た物すらない漫才をやる浜口浜村が主催して、こんなに広がりを予感させるライブになるとは思いもしなかった。終わった後、見に来ていたネコニスズ舘野さんのツイートと



見に来られなかった脳みそ夫さんのツイートと



それを受けての出演していたゴールドラッシュ田邉さんのツイートを



読んで、見た者としてちょっとばかり鼻が高いような気持ちになった。このライブは色んな人に愛されながら長く続いてほしい。


笑撃戦隊のネタがおもしろかった。肝試しのネタ。服装がいつもよりラフだった。
ドリーマーズは見るたびにパターンが違うけど毎回過たず面白い。お葬式のネタ。
三四郎は最初に噛んじゃったのをネタにして延々やっていた(笑)。オチで、「ああそうだ浜浜とは種類が違うけどこの人たちも頭おかしいんだった」と存分に思い出した。
浜口浜村では種々さまざまに好き放題なネタを堪能した。「三輪車」は勝負ネタになるのではないか。最後の大(?)ネタ「催眠術」は関さんを好きにならざるを得ない!


EDは出てきた途端「せーの! オリラジあっちゃん結婚おめでとー」と一人で叫ぶ三四郎小宮さんをはじめとしてみなさんおもしろかった。
特筆すべきはアイデンティティ田島さんで、「新ネタの全ボケを試させていただいた結果、2つしか受けないとわかったので没になると思います」とか、某ネタ番組に毒を吐き散らしたりとか、まぁおもしろい! 私はアイデンティティをネタによって毒がありすぎるかなさすぎると感じるのだけど、素の田島さんの毒はおそらく、シャレにならんくらいきついんだとこのとき初めてわかった。ネタにするために希釈する塩梅が私にピンとこないだけなんだろう。たぶん劇薬は劇薬のまま出された方がいけると思う。


ひと組ずつネタを見た後で、EDで全員がわっちゃわっちゃしているのを見ると、こんなにたくさんの漫才師が仲良くいても、それぞれに違う漫才があって、それを理解し表現するのは二人ずつしかいないと言うのが当たり前であると同時にまったく稀有なことのように思えた。
詩は友人を数える方法だと言う。漫才は相方をたったひとりと数える方法なのかもしれない。次回は外に出て掃除をするライブだそうだ。8月6日。