2個のカードで戦う

ニコカ
4/11 新宿シアターミラクル 19:00


ちょっと前のことだけど、良いライブだったので残しておきたい。趣旨も面子もなんか企画っぽいというかチャレンジブルな感じだなーと思っていたら、やっぱり普通とはちょっと違った成り立ちだったということがK-PROさんブログに。
浜浜さんが出るので気になっていたところに風松が追加になって、即予約。2本ずつやることを考えても6組って少ないかなと思ったのですが、コンパクトでとても良かった。中MCが3組ずつと言うのも全員がちゃんと話すので楽しかったし、新ライブ1回目ということでみんな探り探りながらも盛り上げようとしているのが伝わってきてとっても良い雰囲気でした。


OPMCが風藤さんとヒカリゴケ国沢さん。コンビで出てこないあたりからしてやっぱりいつもとはちょっと違うなという雰囲気。ほとんど接点がない二人、探り合いながらも結構長く、それぞれエピソードトークをひとつずつ話す。風藤さんが国沢さんにものすごく気を使っているのが見て取れる(笑)。漫才とコントどっちが多いか聞かれた国沢さんが「10:1で漫才です」って言ったときも風藤さんつっこまないし(笑)。これが噂に聞いた国沢さんの天然か……と思ったよ。お互い漫才ばっかりで、コントをやると言っても「国:机の前で漫才してるだけ」「風:同じです」。
風藤さんは最下位になった太田プロ花見の話を。くじらさん良い位置だな(笑)!
まず3組のネタを2つずつ見てもらいます、先にやる方が自信がある方です、とハードルを上げてスタート。

  • ヒカリゴケの漫才「肝試し」
    • 前半のこのボケ不発?と思ったところが後半見事に回収されて気持ちよく笑いました。長い尺を効果的に使ってる漫才だなー。
  • ニューヨークの漫才「心霊現象」
    • ヒカリゴケとおばけ被り(笑)。
  • 浜口浜村の漫才「アゴ外れ男」
    • 「浜村:まさかの妖怪→幽霊→都市伝説」(笑)! 最後浜村さんが自由すぎて、浜口さんが笑っちゃってた。
  • ヒカリゴケのコント「早死に」
    • 学生服でコント。確かに漫才でもいけそうなネタ。
  • ニューヨークのコント「卒業式の歌」
    • おもしろかったー! 漫才よりコントの方が印象に残ってるのはこの組だけかも。演技もdisる対象も台詞の言い回しもすばらしい塩梅。
  • 浜口浜村のコント「台本」
    • タイトルが付けられん……。灰色のTシャツと半パン(要するに部屋着)で登場。なぜその格好でRPGよ(笑)。普段はYシャツなのに、コントになるとYシャツ系じゃないのね。


中MCはネタが終わった3組が出てきてトーク。普段は漫才とコントどっちが多いんですか?と聞きあい、「普段はベーゴマです」とぶっこむ浜口さん。「苦手なのはメンコです」自由だ。
ニューヨークが「漫才が終わった後あわてて着替えてる自分に酔ってた。単独みたい」と(笑)。なんかわくわく感はこちらも感じました。
吉本の劇場の話からだったか、ニューヨークが「目が見えんくなるくらい滑る時がある」と言い、そこからヒカリゴケ片山さんが「お客さんが見れなすぎてサンパチの前に回って漫才してたことある」とか、国沢さんが「悲鳴でもいいから反応がほしくて、ここで目ぇ潰したろうかと思った」とか。
そこで浜村さんが「THE MANZAI一回戦翌日の僕の逆ですね。もう喋ってても「俺なんかおもしろくねーんだー」って泣いちゃった」。涙を拭うしぐさがかわいそう過ぎた。
国沢さんが「得意な方からやりますって言って、自分がはいどーもーって出てくるのがすごく嫌だった」と言いつつ次の3組を「自信のある方からです、どうぞ!」と呼びこむ(笑)。

  • 風藤松原の漫才「ボキャブラリー」
    • えーとこれがちょっといまだに冷静になれない。もう私が夢に見てたような大喜利漫才で! とにかくネタとネタの間むっちゃくちゃ喋ってた。掛け合いと言うかほぼ普通のおしゃべりで、もう見てる間中どうしようって思うくらいで、こんな好みの漫才が見られることがあるのかと思うとなんかもう感無量で涙目になりながら見てたらライブ終わった後いや泣いてますよって言われたよ! きもいね! きもくていいよ! もう好きすぎて、あれがおもしろいのかとか、賞レースでどうなんだろうとかさっっっっっっぱりわからない。たぶんだけど、月笑後にネタを考えて、時間がなかったからつなぎでいっぱいしゃべってたのかなと想像するんだけど、もうだとしたらこのタイミングであってくれてありがとうニコカ……! ちなみに私がこの日の風松の漫才で一番好きだったところは、風藤さんが松原さんに、回転寿司に一緒に行く?というところです。これが風松のしゃべくり漫才なのかと思った。
  • ゴールドラッシュの漫才「毒を持った動物」
    • ものすごいピンポイントのネタだな(笑)。ちょいちょい挟まれるアニメネタを、田邉さんが全部わかってあげるところが良いなー。
  • アルコ&ピースの漫才「天使と悪魔」
    • 認定漫才師バッジをいまだに引っ張る平子さん。定番ネタ……と思いきや、途中で悪魔役を酒井さんに無茶ぶり。音響・照明さんまで巻き込んだ結果、本筋に戻った平子さんに対してスタッフさんがミスっつうか、まぁ平子さんが悪いんだけど(笑)、色々あって結局ぐだぐだに。自業自得です。はい。
  • 風藤松原のコント「帰りの会
    • 短パンに野球帽の松原さん、板付きで明転した途端「俺38なんだけどなぁ……」(笑)。漫才でやってるネタですが、こっちの方が座りがいいかもと思った。風藤さんのあのドットのネクタイ久々に見た―。最近松原さんからもらった方しかしてないから。
  • ゴールドラッシュのコント「フラグ」
    • 茶番を1本ネタに仕立てたコント。漫画への造詣の深さからくるディティールがたまらんですね。
  • アルコ&ピースのコント「お弁当の歌」
    • コントでサンパチ立てたのはここだけ。2日前の月笑と同じネタですが、細部を変えてちゃんとコントらしくなってるところがすごい。具体的には、替え歌をする時の平子さんが、月笑だと客席を向いてて、この日は酒井さんに向いてた。このネタは「漫才かと思いきやコント」の構造そのものが面白いのでは?と思ってたんだけど、コントとしてみると漫才師の舞台裏の設定になるんだなーと感心。


後半の3組が出てきてトーク。「風:ちゃんとやったのはゴールドラッシュだけで、風藤松原が漫才2本、アルコ&ピースがコント2本でしたね」。平子さんに2本目はコントなの?と聞くと「平:KOCでもTHE MANZAIでもできない」。
平子さん・ゴールドラッシュ・風松・酒井さんという並びだったので松原さんが風藤さんと一緒になってトークに絡んできて楽しかった! 今回はみんな漫才が先だったね、次はコントの人も、トップリードの漫才とか……とフリートーク。確かにトップリードの漫才って引きがすごそう。
この3組はみんなとトゥインクルを経験してる、という話。ゴルドラがもう所属してたときに平子さんの前のコンビと風松がトゥインクルのネタ見せに行っていて、ゴルドラがふんぞりかえっていたと平子さん(笑)。他にも平子さんが悪態をついていると、やおら松原さんが「ああやってヒールを演じてくれてねぇ……」と珍しく割って入る(笑)!「風:みんなわかってるから。言っちゃダメ」とやんわり松原さんに向き合って押し戻してあげる風藤さん(笑)。松原さん普段はまったくトークに絡まないので楽しい……!
そんな平子さん、セクチョコ時代のことを思い出そうとすると後頭部がキーンとなって思い出せないそうです。


企画なしでそのままエンディング。前半組がみんな私服で出て来るというなかなかレアな感じに。よしもとさん所属のニューヨークが、平子さん指示で告知しているコンビに失礼な絡み方をさせられていたんだけど、この2人がさすがに達者!良い感じにのっかりつつかわいそうな感じにもならず。月笑の告知をするアルピと風松にも絡みに行き、最後はニューヨークが告知しているときに風藤さんたちが浜口さんに目配せして、浜口さんがよしもとのアレなネタをぶっこんでどかーん。
みんなが新しいライブを頑張って作ってる感じがしてとっても楽しいエンディングだった。20:45くらいにさくっと終了。次回もぜひこれくらいのボリュームでお願いしたいです。
そう言えば松原さんがジャケットにロックっぽいバッジをつけていた。