賞レースの翌日

ワラネタ90分LIVE
8/27 新宿Fu 18:00
出演:中川健太郎、HARA、ハイブリッド、ロケットパンチゴッホ向井ブルー、黒猫の背中、トチギフ、吉川唯之、ダメジン、母心、ブルーセレブ、ツィンテル三四郎、ケンキ、アルコ&ピース、ゴールドラッシュ、ダーリンハニー、三拍子、スパローズ、トップリード


去年もキングオブコントの決勝進出者発表の翌日にライブに行ったんでした。


2010年9月1日 KOCからのSSL


決勝進出を逃し、「まだ生傷」の鬼ヶ島とトップリードがOPMC。受かった体で迎えてくれとか、ネタ中に何で落ちたんだと叫ぶとか、あのときライブを見ると言うことの意義を改めて知った。内容だけじゃない、いまこのときを痛切に体験している人の姿を、同じ時間を過ごしている自分が見に行く。後から情報としてさかのぼっても絶対にわからない空気を共有しに行くんだと。


なので急遽、ワラネタ90分LIVEに行ってきた。お祭りの営業にも行ったけど、やっぱり他の芸人さんにやいやい言われるトップリードを見ないと!
そんな注目のOPMCにはスパローズと三拍子が登場。三拍子が「非認定漫才師だー!」「白紙になったぞー!」(笑)。スパローズも「皆さんが待ってる人じゃないです」「俺らを呼んだってことは悪口言えってことでしょ」。トップリードを呼んだらOPコントになっちゃう、彼らはコントバカだと呼ばない構えの二組。しかしなんやかや言った後トップリードを呼び込むと、キングオブコントTシャツを着た和賀さんと平子さん登場(笑)。スパローズと三拍子に「お前それ着たくて頑張ってたんだろ!」「普通の精神状態じゃ着られない。目が死んでる」と言われる。確かに平子さん、メガネの奥の目に力がない。
袖から酒井さんの「やめろー!」と言うかすれた叫びが聞こえ、酒井さんと、ガムテープで口を塞がれ後ろ手に拘束されたにんにん登場。酒井さん平子さんに向き合い、「酒:俺ら十分戦ったじゃないか」。スパローズと三拍子は台本がわからないので見守りモード。「OPコントになるって言ったでしょ」
酒井さんがにんにんの拘束をといてあげて、平子さんがTシャツを脱いでにんにんに着せてあげる。「新:俺……良いのかな」→平子さんと握手。
茶番が終了してスパローズと三拍子が参加してくる。酒井さんが緊張しちゃって声が小さくて聞こえなかったと。その後少し壁にもたれて見ていた平子さんだけど、酒井さんと早々にはける。スパローズか三拍子に、「彼はなかなか折れませんよ!」と言われる。
はけ際に「トップリードに何点入れるんだっけ?」と問われ、緞帳から顔だけ出して「平:出来によっては10点入れますよ」ステージ上大爆笑。楽屋では0点入れる、トップリがやった後点数どうぞと言われたら両手を上げていると言ったらしい。平子さんは好感度をとったとやいやい言われていた。
いっぱいメールとか来た?と聞かれ、「新:iphoneのバッテリーが30%あったんだけど、ずーっとブーって震えてあっという間になくなった」。ちなみに和賀さんの着信は2件。しかしメールは20件くらいあった。「和賀ですら20件!」と言われていた。


その後はトップリが進出を知った時の話。お祭りの控え室が圏外だった上に、TBSのカメラが来るからそれまで知らないようにしていたが気になって仕方ないパーケン氏が電波を探してうろうろ。そしたら後輩からパさんに電話がきた。「どうする!? これ完全にわかるぞ!」と言われたが聞きませんと言った二人。パさん外に出て電話に出る。離れたところで電話を受けるが、遠くから「よし!」「よし!」「よし!」と三回聞こえた(笑)。ちょうどその前に楽屋で今野さんと、鬼ヶ島とトップリとラブレが好きだから行ってほしいと話してた直後に三回(笑)。(もうそれ何回目の「よし!」かだけじゃん!と言われていた。)
能面のような表情になって戻ってきたパさん。新妻さん曰く、そのときだけはきはき喋っていたらしい(笑)。もうあと15分で営業が始まってしまうので「和:聞こう!」。聞かないとできないと。そしたらパさんすっと腕を差し出して「パ:おででとう」。今野さんは控え室の端で「良い大会だねぇ」。今野さんの真似をしていたにんにんが実に穏やかな表情。
ラブレターズとキングの絡みって見たことないんだけど、やっぱりこの3組をまとめて応援してくれるあたり、キングも都内ライブの人なんだなーと実感しました。そんで、なんていい人なんだろうと(笑)。
最後らへんで高倉さんが「おめでとうは言わないよ」と言い出し、だいぶためて「優勝したときに言うから」。微妙な空気(笑)。「新:だと思った!」「高:ライバルだからと迷った」どっちにしろおもしろくないと久保さん。
他KOCにまつわることだと、平子さんがネタ登場時に「くたばれキングオブコントー!」「認定漫才師ですから」。ちなみにこの日のアルピはけっこうしっかり漫才だった。
後、EDで平子さんの携帯に深夜2時58分に来た野田さんの熱いメール朗読。(しかもその2分前に着信有り)あれ56分だったかな。野田さんからのメールは、来年は一緒に行こう、ネタ量産しとけとかなんとか。それでわざと熱いのを返してやろうと「優勝者は来年は出られないから、一緒に行くのはもう諦めました」と返したら、返信がなかった(笑)。「平:ポッポしちゃったんでしょうね」。平子が熱い感じになってる!と言われてた。


順番前後するけどネタの話。このライブは企画なしで全部ネタでなんと20組。中川君のピンネタがおもしろかったー! びっくりした! 広義のフリップネタなんだけどいやーおもしろかった。相方のたろうくんが尾てい骨骨折(全治六ヶ月!)でピン活動中だけど、ごめん正直漫才より笑ってしまったよ……。
あと、黒猫の背中っていう漫才師が面白かったなー。初めて見た。そして母心! 出るの知らなかったから嬉しかったなー。ネタは前に見たときとほぼ同じだったけど、相変わらずオカンさんの見事な着物の着こなしとたおやかな物腰が……。この日は懐紙入れみたいのまで持ってたぞ。
中MCはスパローズと母心。オカンさんがみちのくボンガーズの経営者であると言う話から、事務所話に発展してげんしじん事務所やらホロッコやらフラットファイヴやら(笑)。母心のふたりがきょとーんとしちゃってたので、スパローズもっと説明してあげて!と思った。
あと、冗談であろうと楽屋での森田さんの福島いじりが笑えないし、そもそも冗談に聞こえない。ボランティア行ったときの話も、なんかやな感じに聞こえちゃったんだよなー。福島の人がじゃなくて、スパローズが。母心の受け流しぶりに感謝。さすが福島のトップ(ご自分で言ってた)。
初めて見た三四郎。こういう漫才師なのか……! この人たちと浜口浜村がいるって、マセキ底知れない。あきげんがポンコツメンテナンスやってるし、次世代の漫才師はここ中心かも知れん。そもそもトップがナイツだもんなぁ。
ダーリンハニーは「演技指導」見たことないネタだった。吉川さんのシャツがしゃんとしてて光沢があって新品かなーと思った。
三拍子は時事ネタ。時事ネタはむつかしいねぇ。もちろんおもしろいんだけど、一度聞いたことあるネタだと、実際以上に古く思えちゃう。
トップリードはトリで、出ました久々「コンパのトイレタイム」。キュアブロッサムキュアメロディになってて、和賀さんがそのキャラクターの台詞らしきもの(つま弾くは、荒ぶる調べ!)を口走るからにんにんびっくりしちゃって「そういうのは練習で言っといて」(笑)。私も最初、「つま弾く」って言ったとき「つまぶき」を噛んだのかと思った。完成度高いながら遊びや余裕も見えてすごく良かったー。


結局135分で普通のライブより長いと言われていた(笑)。でも楽しかったー。
それにしても今年のKOCファイナリスト3組における、K-PROさんの貢献いかばかりか。
ちょうど去年のエントリでK-PROさんの動員について書いているけど、あれから1年経って私にもK-PROさんのブッキングの見事さがわかるようになった。去年は「K-PROだから行こう!じゃなく」とか書いてるけど、最近じゃすっかり真逆で「K-PROさんなら間違いなかろう」って思ってる。こないだもSSL行ったとき、完全に風松以外の出演者勘違いしてたけどちょう楽しかった。
K-PROさんのブッキングには、なんて言うか、お客さんをひっぱろうとしてないというか……こう言うと語弊があるな。なんだろう、出演者で釣って集客しようって感じがない。もちろん魅力のある出演者ばかりなのだけど、個々の力や魅力に頼るだけじゃなく、それを消費するんじゃなく、彼らを集めることによって個々以上に輝かせよう、ライブそのものを楽しくしていこう、ひいては未来を作っていこうという意志が感じられる。というよりやっと、私にもそれがわかるようになった。
yardのシークレットゲストにトップリードを呼んだときは感動した。どの出演者よりばっちりな衣装で「キタインジャー」をやりきった二人にも。