FKD48トークライブ〜忘年会〜
7/15 ０：30 阿佐ヶ谷ロフト
一応企画と印象に残った発言だけメモしたのだけど、冒頭の
和賀：じゃあ風藤かな
がすでに何のことかわからない。なので記録ではなく感想を。
FKDは本公演があるたびにオールナイトのトークライブがセットになっているそうで、前回はあの居住性最悪のシアターＤだったので無理無理無理とスルーしたのですが今回は阿佐ヶ谷ロフトだったので勇んで行ってきました。
風藤さん風に言うと、まぁ〜おもしろかったです。最初の５分から最後の５分まで、笑ってないことがないというくらいおもしろかった。
トークライブとは言え、ちゃんと企画があってコーナーが分かれているので、時間ごとに出てる人と出ていない人がいるのですが、どの組み合わせでも仕切る人、ガヤを入れる人、にこにこしてる人、酔っ払ってる人、楽屋から飛び出してくる人、自然に役割分担しててだれると言うことがない。
途中の息抜きコーナーで、「女性を落とすときに歌う曲を本気で歌うカラオケコーナー」があったんですが、皆さん酔いもあってか逃げずにちゃんとやっていて、なんかそれがもう素晴らしいなと。
FKDは彼らの本業じゃないけど、だからこそ手を抜かれたら簡単にプロジェクトそのものがしらけてしまう。
今回特筆すべきは、なんといってもHi-Hiの上田さんでしょう。出てきた瞬間から、いや、始まる前の階段からもうおもしろかった。
開場を待っていたとき、買い物に行かれてた上田さんが戻ってこられて、そのときすでに階段が満員で苦労して降りていかれました。そしたら、地下の入り口のところでちょうど出てきたにオジンオズボーンの、たぶん高松さんだと思うんだけどちゃんと覚えてないので違うかもしれないのですが、とにかくどっちか（ほんとすいません）と行き会いました。
そしたら、上田さんが彼をがっと捕まえて「おまえ今行かない方が良いよ！ 俺らすごい人気だよ！」って叫んだのでした。階段下の観客はみんな笑ってました。
思い返してみるに、第１回公演のときの上田さんの印象は、はっきりいって「ちょっとうっとうしいなぁ」でした。
で、第２回公演のときのことを思い出そうとするのですが、印象がないのです。
そして、今回の主役としか言いようのない活躍。
前回のトークライブの時の上田さんの振る舞いを知らないので想像も入るのですが、だんだんと、FKDのファンの前での笑いの取り方を一歩ずつものにしていったんだろうと思われます。
決して頻度の高くない公演で、これはすごいことだなぁ。
第１回公演の時に「うっとうしい」と思ったのは、上田さんがどんな場面でもどんどん前に出てきてぽんぽんとてきとーな発言をするからで、前に出るのは芸人さんとして正しいことだけど、とにかく大所帯でいろんな人のファンがいるFKDにおいては正しい振る舞いではないのです。ひとりだけ受けてひとりだけ目立ったら、それが誰であっても不満に思う観客の方が多いと言う特殊な客層です。
じゃあ、トークライブの時の上田さんがそのときとどう違っていたんだろうと考えても、よくわからないのです。どんなとこでもいっちょかみしてくるところは変わってない。誰かをおいしくしてあげてるわけでもない。でも、うっとうしさが全然ない。しかも全部爆笑を取る。
考えてみて思ったのは、流れを引き寄せようと全然していないところかなぁ。ぱっと出て、ぽんと発言して、さっと戻る。本筋に関係ない下ネタとかでも、びっくりするくらい流れを止めないのです。ただ爆笑だけが残って、企画はスムーズに流れていく。なんとスマートな振る舞いか。
主役としか言いようがないのに、嫌な感じも出すぎた感じもまったく残らない。ただただ彼のスキルとセンスとにじみ出る人格のいい加減さに感心する。平成の植木等と呼びたくなりました。
上田さん以外で印象に残ったのは、やはり仕切りやガヤの上手い人かな。
トップリード和賀さんは終盤飲み過ぎで終始目が据わってましたが、よく通る声で放たれるツッコミすべてが的確。楽屋でも指示を出しまくっていたらしく、誰か飛び出してくるときは和賀さんが裏にいたみたい。
三拍子久保さんは、最後は猟奇的になってきた和賀さんを押さえつつも見事なガヤを放ってらっしゃいました。ほんとに頭のいい人なんだなー。
風藤松原風藤さんは、司会や仕切りでないときもうしろの方でずっとクラウチングスタートの体勢だった印象。とにかく全体を見てる感じ。う大さんの椅子を隠すくだりも、途中からきれーに入ってたなぁ。
でも何度かタイミングを計りかねて、入り損ねてるところも見ました。上田さんほど思いきりよくは入らない感じ。あんまり鋭角になりすぎても風松っぽくないのかなーと思いつつも、FKDが回を重ねるごとこの辺は研ぎ澄まされそう。
アルコ＆ピース平子さんと、ダブルブッキング黒田さんが司会をやったカラオケコーナーは完全に深夜の通販だった（笑）。あんなに誠実さが一片もないコンビすごいよ！ ボケの手札がひとつひとつなくなっていく中、飽きた演技でのアシストがお見事。
とにかく皆さん楽しそうだったし、実力を認め合って任せあえる感じがとてもよかったなぁ。磁石が不参加で大丈夫なのかなと思ったけどなんの心配もなかったなー。
参加メンバーによって雰囲気は変わるかも知れないけど、この安心感は変わらないと思うので、もっと公演重ねてさらにチーム感が出てくればいいなぁ。
FKDの中で我を出そうとしすぎたり、他の客をとってってやろう！とかするとたぶん逆効果なのだと思います。都合よく利用しようとか。FKDの中でできること、FKDを盛り上げるためにできることをしていけば、自然と味方が増えていくシステムになりつつあると、上田さんを見て思ったのでした。あのメンツの中で活躍できたら否が応でも評価は上がっちゃうよ。
ケイダッシュもASH&Dも人力舎も事務所NGが出る中で、若手のメイン全部吹きだまりに預けるってどんだけ緩いの太田プロ……と思わなくもないけど、好きな芸人さんが参加してくれれば嬉しい組織だし、きっと良いことがある思います。FKD。
御輿があるなら担ぐから、しっかりした御輿を作ってほしい。ファンとして願うのはそれだけです。
