星野源インストアイベント

3/2 20:00 TOWER RECORDS 渋谷店


好きになった直後にシングルが出るとはラッキーな事よとタワレコのHPを見たのが2月26日か27日。もうないだろうと思っていた渋谷のインストアイベントの整理券がまだ配布中だった。
ちなみに新宿はとっくに配布終了で、こっちはミニライブだから早々にはけてしまったのかな。渋谷は兵庫さんの公開インタビューとのことで、兵庫さんのブログによるとなんでも「編集者のうた」という珍しい曲が聴けるらしい。
まぁ私はなにしろまだ一度も星野源を見たことがないので、見るもの聴くもの全部レアなので行けるところに行かせていただきます。


当日、階段で並んでいる間にアンケートを配られたのだけど、質問がまったく思い浮かばなくて困った。なにも知らないのでね。
開場して、地下のエレベーターホールを通過するときに壁に掛かっていたのがSAKEROCKの「NO MUSIC, NO LIFE」のポスターだった。ディズニーランドのアトラクションみたいで可愛い。白スーツのメンバーがバーカウンターの中でシェーカーを振ってた。前に女の人が座ってたけど松下奈緒柴崎コウかわからんかった。


兵庫さんが出てきてご挨拶。兵庫さん曰く、星野源ならこれという王道の質問をしていきたい……の言葉通り、この1週間くらいで私がネットを漁って目にしたことがある内容も多かった。「なぜこんなに歌えるのに歌わなかったのか?」とか、「いろんな活動をいっぺんにやる理由は?」とか。
役者とかバンドとかをいっぺんにやることを、人から「やめろ」って言われない?という質問に対して、「最近やっと言われなくなってきた」。これにはなるほどなーと思った。クドカンもそうだけど、結果を出した後に「多方面にマルチな才能を発揮!」と言われるような人々は、最初はやめろコールに耐えていたのか。
一番よく覚えているのが……というわりには兵庫さんが聞いたのか、観客からのアンケートだったのか忘れてしまったけど、「生活」が好きになりましたか?と言う質問への答え。

好きになりました。
今は料理もやります。
楽しいです。


アンケートから「長編小説をかかないんですか?」と言う質問を読んだときに、編集者的色気を出す兵庫さんがおかしかった。ロッキンオンから出しましょうか、マガジンハウスで『そして生活はつづく』を担当した編集さんがもうやめてしまってるからチャンスかと……みたいな。
ご本人曰く、小説は今まで完成したことがないが、仕事として締め切りがあれば書けるかも知れないのでぜひやりたいとのこと。
あと、「緊張のせいかさっき飲んだアイスコーヒーのせいか、おなかが限界です」という質問?に対しては「もらしても良いよ!」「もらしても良いと思うとそれでまた耐えられたりするんで」。これわかる。すげーわかる。おなかいたいものとしてほんとにわかる。「風呂ロックでトイレ休憩作りましたから」とも言っていた。
他にも色々聞いてたんだけど
ソロをやるようになって変わったことは?→お客さんを見られるようになった。
子供の頃と今でいちばん違うことは?→見てくれる人がいる
とかを覚えてる。途中、ペットボトルのふたを閉めようとして間違ってマイクにふたをしようとしたりしつつ。


兵庫さんがはけて弾き語りのコーナー。1曲目は「編集者のうた」。
「アンドロイドが 電気羊の夢を見るなら 編集者は何の夢を見るの」「作家がありがとうって言ってくれる 簡単な夢」で始まる歌。作詞が松尾スズキ氏で、つまりは「ありがとう」って言える立場の人なんだけど、そこから「編集者はミスをするからありがとうって言えない」みたいな展開になり、一筋縄では泣かせない。途中「松尾と星野が」って歌詞があった気がするんだけど、編集の人と星野源がどういう関係なのかはよくわからなかった。
サビで「入稿 校正 ゲラもーどしー」と歌い上げる。私は印刷屋なので、この単語は毎日使う。でも、というか、だからなのか、作者と編集という輪の外側に立っている感じがすごくした。兵庫さんがいなかったら、聴くの申し訳ない気持ちになっちゃったろうなというくらい、編集者のための歌だった。
にこにこと「編集者のうた」を聴いていたんだけど、2曲目が「くせのうた」だったので途端に真顔になって聞き入ってしまった。この先星野源の曲をどれほどたくさん聴く機会があっても、この曲をずっと特別に好きだろうな。今でも「中村一義の最高の一曲は?」と聴かれて迷わず「ここにいる」だと答えるように。
てっきりシングルの曲をやると思っていたんだけど、「今日買って、まだ聴いてない人もいるだろうから」とのことで、まさに自分がそうだったのでちょっと嬉しい気持ちになりつつ、帰宅。


ところで兵庫さんが出てきたときにまっさきに思ったことが「おじさん……!」だった。
老けてるわけじゃない、たぶん年相応かそれより若く見えるくらい(後で言ってたが42歳)。でも私にとっての兵庫さんて96年ごろのJAPANのイメージだから。ずっと27歳くらいの人だったから。わかってたはずなのにきっちりびっくりした。なんかすいません。


くだらないの中に(初回限定盤)(DVD付)

くだらないの中に(初回限定盤)(DVD付)