2010年末

今年も芸人さんにはたくさん笑わせてくださってありがとうと言いたい。
とにかく、「ネタについて一番考えているのはご本人、彼らは素人の私が考えることなんか3周前に考えついて実践してまた考えて今これをやっている」が大前提なので、あと、タニマチ気質が出やすいのでとにかく心配しないように、そういうことは一切書かないことにしてるんだけど、年末なので3組について今思っていることだけ書いておく。

トップリード

盤石というか、都内ライブはどこに行ってもホーム感の強いトップリード。相変わらず大好きです。「イッピキムスメ」が終わった後の幸福感と言ったら、他に類を見なかった。ただ、単独以降トップリードのネタの人情話度が上がっているので今後どうなるのかなーと思うこともある。
「クリスマスに怒ります」で、ダーリンハニー吉川さんが「月笑を出禁になってもまた単独やりたい」と仰ってて、私はトップリードにこれを望んでいるんだろうなと思った。月笑で優勝し続けて、単独やり続けるのもすごすぎることだけど、トップリードならそれを壊せるんじゃないかと。
それだけの価値があるコントだと思う。

風藤松原

アクトビラを見ながら、トークじゃけでも、とにかく彼らが喋るだけで私にはツボな漫才が始まるんだなーとつくづく思う。月笑での漫才は、良い具合に力が抜けていて、毎月ほんとに良いものを見せてもらっている。
彼らが実際にやっている漫才の形は特殊で、これがこの先どうなっていくかはわからない。とにかくタニマチ気質を出さないように、心配しないで楽しむだけと自戒し続けないとすぐおかしくなるくらい好きで好きでたまらない漫才師。ネタ帳見るのと、カンペ見るのだけやっぱりひっかかるので、あれだけどうにかならんかな(笑)。
飛永さんの助言をいれて、ますます面白く彼ららしくい漫才を切に望みます。ラバーのネタライブに出ないかな……。漫才師は出ないか。

オードリー

早稲田で見た漫才はとても楽しかった。決してやりやすくはないであろう舞台で、幸福感にあふれる空気を作ってくれた。
ただこないだの検索ちゃんネタ祭りでの盛大な噛み方というかネタの飛ばし方はちょっとまずいんじゃないだろうか。あれを撮り直さずTVショーで流すのもすごいが、あれはライブのど頭でやられたらそのあとの空気がえらいことになる域の失敗じゃないだろうかと思うと若干腹が立ってしまった。これは、私がテレビよりもライブでばっかりネタを見てるせいだとはわかってる。
リカバーしたけど、リカバーの仕方がタレントっぽいなと思った。漫才師として悔しかったんじゃないかなぁ。悔しいと思っててほしい。
まぁその後の品川氏の1年遅れっぷりにすっかりしらけて、最終的な印象は「設楽さん素敵!」なんだけども。
だから、漫才師としてはちょっとがっかりした気分の年末なんだけど、ラジオとカスTでの幸福感と楽しさのダダもれっぷりは相変わらずなので、来年もよろしくお願いしますとしか言いようがない。
ミュージックソンの観覧に行ったとき、すでに20時間が経過して若林氏はすっかりお疲れだった。それでも、観覧者が入れ替わるときは二人ともしっかりこっちを見て手を振ってくれて、とにかく、「来てくれた人をがっかりさせないためにはどうすればいいのか」がちゃんとわかっていた。これが彼らが2年間、衆目にさらされ続けて得た技術なんだろうと思った。
今は漫才師としてありつづけるのは難しいのかもしれないけど、彼らは今だけじゃないというのは最近確信した。私はとにかくお笑いのバックボーンがないので、前例とかがわからないんだけど、私は単に当代随一の人気若手芸人を見てるわけじゃない、将来、お笑いの潮流のひとつを作るとんでもない人たちの若い時代を目撃してるんだと理解した。
だからやっぱり来年もよろしくお願いします。楽しい仕事をたくさん見せてくださいミスフルさん。