月笑6月

太田プロライブ 月笑
6/14 18:30 明治安田生命ホール


おもしろいと思った組の覚書。

ギャルズ

一番手が初登場の、ギャルズと言いつつおっさん二人。まくらもなんもなくいきなり漫才コントが始まるから、前半はうわー苦手な感じだーと頭を抱えるくらいだったんだけど、後半ようやくどういうネタなのかわかってきた。わかった上でみたら前半も全然違う感じかも。
上手側の人が着てたフェイクファーが安物らしく、マシンガンズが出てきてからも白い毛が舞い舞いしていた(笑)。

高橋小形

GIIで一番おもしろかった。毎月なるべくGIIからひとくみ丸付けたいと思ってるんだけど、今月は高橋小形にした。そしたら皆同じだったらしく、なんと今月大躍進の7位! 来月GIだよすげー。
先月は全然笑わなかったんだけど(失礼)、今月はおもしろかったなー。プロポーズのネタだったか、ぼやっとしか覚えてないんだが(再び失礼)きれいな漫才だった。
はけるときにすれ違うマシンガンズ曰く「帰ってくるときのやり切った顔が腹立つ」。あと、出番前袖で拳をぶつけていたとばらされてた。

関口ジョニーズ

原点に立ち返ったような、フリップもなんも無しでただ出てきて踊るだけ。関ジョニは、「なにが始まってなにがどう終わるのかわからない」というのもおもしろさのひとつだと思うので、こういうシンプルな方が笑いやすい。ただ、ものすごいいっぱいの曲をつないでいた。もうちっと長くても良いような。
今回は「好きやねん、大阪」が入っていた。やっぱりエイトの曲だとどう変えてるのかよくわかるなー。わざとカクカクした動きにしてるんだな。なんにせよお笑いの会場で響き渡る亮ちゃんの「好きやねーん!」はおもしろかったよ。

やさしい雨

新聞を読み上げる歌ネタ、見てみたいなーと思ってたネタで、案の定面白かったー! 笑った笑った。
やさしい雨って普通のコントもするんだけどこういう飛び道具的なのもおもしろいというか、こっちの方がすっと入れるような気さえする。演技が達者なわけじゃないからかなぁ。「ドラマチック症候群」とか、セリフ回しが普通のテンションじゃない方が合ってるような。
今月もGIだったけど来月いい線いくんじゃないかなぁと思ってたらなんとびっくり2位だった! まさかトップリードを抜くとは。そしていつの間にか歌ネタがほぼなくなったことに気づく。一時多かったんだけどなぁ。関ジョニは関ジョニってジャンルだろううん。

インスタントジョンソン

キャンプに行こうとしていたところにゆうぞうさんのおじさんが亡くなったという報せが入り……。アホの子じゃいさんがいとおしくってしょうがない! すぎさんがただひとり常識人でがんばる。
応援団とかカラオケみたいな、ボケ連発のコントとこういう長尺のコント、どっちでもがっつり笑いをとるのがすごいなぁ。

風藤松原

いつもの「瞬間大喜利」、でもやっぱり間の会話がどんどん多くなってる。嬉しい。楽しい。
お笑いについてはほんとにあっさい知識しかないんだけど、やっぱりお笑い、ことに漫才は、やってる人のお人柄がけっこうものを言うんじゃないかと思う。人柄とか、性格とか、関係性とか、そう言うものが透けて見えないと、どんなおもしろいネタでも誰がやっても同じなら、笑えた所で印象に残らない。
前にオードリーの記事でも若林氏が、漫才は性格の延長線上でないとウソになってしまう、と言うことをいってたけど、そう言う事じゃないかと。
だから、大喜利でわっと笑わせておいて、風松のあのゆるっとした関係性が伝わる会話が差し挟まれる今のスタイルがものすごく好きだ。正直、しゃべってるだけでおもしろいコンビだと思うのよ風松は。
しかも今回いちばん笑ったのが「松:ケンカしたときに昔の彼女に実際に言った一言」。こんなん初めて聞いた! しかも松原さんが彼女役をやるのは良いんだが「風ちゃんのばかばか! まぬけ! おたんこなす!」みたいな、どう聞いても痴話げんかじゃなくて小学生の口げんか。
しかもまた風藤さんの答えが絶妙に寒くて(笑)、普段はどっちかというとねづっち的というか、うまいこといっておおーって感じの笑いが起きるのであんな退きながら笑うの初めて(笑)。いやーでも良いと思う! 良いと思うああ言うの!
しかし風藤さんが動揺したのか、このお題の直後に予定になかったお題を言ったらしく(バタコさんが言ったらしくない一言)、松原さんがガチで答えられなかった。風藤さんが「水面下でえらいことになってる」って言ったりして、こんな大荒れの風松初めて見た。
今月はすごく笑いをとってたんだけど、このトラブルが順位にどう影響するかなーと、終わってからはそれが気になった。
瞬間大喜利は、見る方ももちろん台本があるとわかってるんだけど、見てる内にだんだんほんとに瞬間的に返してるような気になってきちゃう漫才なので、こういうトラブルがあると、あ、そうか台本か、と思い出してしまって「ぱっと気の利いた答えを返す練習」という漫才の構造そのものが崩れちゃう。立て直してたけど。
結果6位だった。うーん、そうか。

トップリード

「運動会」というらしい。子どもの運動会を見に来たお父さん同士の戦い。
やってる本人達はクソ真面目なのに、ハタから見るとおかしくて滑稽でしょうがない、で、ちょっとハートウォーミングな、トップリードらしいコント。
相変わらず台本を感じさせない会話が大好き。ただ今回は暗転暗転でつなぐコントだったので、ちょっと集中が切れそうになった(私が)。単なる好みなんだけど、トップリードのコントはなんの戸惑いもなくすっと世界に入れる分、没頭したいんだと思う。
私は学生時代に私小説ばっかり読んでた反動か、いまだに小説を読むのがへったくそで、登場人物がフルネームで紹介された途端に萎えて読み進められなくなる。説明的な(「あ、ハンバーガー屋だ、入ろう」みたいな)コントがひどく苦手なのはそれと同じことで、だから、トップリードのコントが好きなんだろう。

マシンガンズ

今月はまた絶好調だった! 玉置浩二の行で、まぁテレビじゃ絶対できないようなことを(笑)。しかもそこで西堀氏が一番の爆笑をとってたとこがさすが。後半はツイッターネタ。これはおふたりがツイッターをやりこむようになったらもっともっとおもしろくなりそうだなー。
見事1位。納得。やっぱり笑いを獲る勢いがハンパない。


企画はツイッター大喜利太田プロ芸人の恥ずかしいツイートを虫食いにして大喜利。出題されたのはダリハニ長嶋氏、インジョンすぎ氏、マシンガンズ西堀氏。これを機に太田プロ芸人のツイートがちょっと営業も織り混ぜてくれることを祈る。今は仲間内の話をしてるところに入ったら悪い雰囲気なので。
回答者が5人と少なかったのでちょっと寂しかったかな。風松がいなかったから言うわけじゃないですよええ(笑)。


EDでノッチさんが「煎餅を音立てず食べる」という隠し芸を披露することになる。「音出たら叩いて良い」というのでマシンガンズが突っ込み芸人さん集まってーと言ったときにどのコンビもきれーにかたっぽだけ前に出たのが面白かった。じゃいさん以外(笑)。 GIIだった火災報知器とくらげライダー(共に突っ込みだけ)まで袖から出てきた。
そこで初めてトップリの突っ込みが和賀氏だと知った。そうかー……。トップリードでボケツッコミ意識したことなかったけど、ご本人達の間では明確なんだな。
300人の前で煎餅を舐め始めるノッチさん(笑)。風松のネタの時も思ったんだけど、太田プロ芸人て、なんて言うか「小学生男子」っぽい。人力舎は中学生男子っぽい気がする(詳しくないけど鬼ヶ島とか見てると)。ギースは大学院生ぽい。
それはさておき、入念に舐めるも思いっきり音が出て、いっせいに襲いかかるツッコミたち。得意のケンカコントか(笑)。
再チャレンジするもまた失敗して、火災報知器小林さんなんかスリッパでつっこんでた(笑)。


告知タイムは、新宿カウボーイのかねきよさんとこのみのおぎたさんの恋の行方がパクリライブに持ち越された以外は特にこれといって(笑)。風松はいつもEDは大人しいし、この日も相変わらず、緞帳が下がりきるまでふたりとも頭を下げていた。