本は違う

上のエントリにも挙げたこの本。大事なのでもういっぺん書影を出しますね。

オールバックの放送作家――その生活と意見

オールバックの放送作家――その生活と意見

これがもう、ほんとに良い本だった。テレビに関しての興味を満たしてくれたことは上にも書いたけれど、エッセイとして、ほんとうに素晴らしかった(テレビに関係ない話題も多い)。余談ですがちらっと、ほんとにちらっとオードリーに触れている箇所がありました。二箇所。
もともと、本に費やす時間としては、エッセイ>詩歌>小説のわたくし。エッセイ好きとしてもう久々の大ヒット。と言うか、読書の楽しみを思い出させてもらいました。ページをめくる行為と楽しみがぴったり一致する至福の読書体験。
ああこれだ、これがあった、本があったじゃないか、最も当たり前のことを思い出しました。なにやってたんだろう。本があるじゃないか。本が良い。知ってたけどやっぱり本が一番良い。本を読んでいるときがいちばん平らかだ。こんな素晴らしい行為をどうして怠けていられたのかさっぱりわからない。
テレビを目的に買った本で、読書の素晴らしさを思い知らされるという思いもよらない結果。そんなわけで、猛烈にエッセイが読みたくなって昨日ひっさびさに池袋に行って買い込んできました。


私の読書量が減ったのは、数年前に「この先これ以上素晴らしい本に出会うだろうか」というくらいものすごい本に出会ってしまったのと、あと、池袋のリブロの棚が変わったのが大きいと思うんだよね、と人のせいにしてみる。それでも、ぶらぶら歩いていてこれはという本に出会うのはやっぱりリブロが多い。しかし日販のシール貼りっぱなしってのは最近はあれがデフォなの? 2冊もあったんだけど剥がし忘れじゃなくて? ものっそい雑な印象を受けるんですけど……。
結局ジュンク堂にも行かなくては用が足りなかったけど、もうこういうものと割り切るしかないんだろう。
普段未読の本はここに書かないことにしているんだけど(つーか読んでも書かない)、昨日は楽しいお買い物ができたので記念に書いておく。

新エディターシップ

新エディターシップ

みすず書房のエッセイはすべて読みたくなってしまう。


一階でも二階でもない夜―回送電車〈2〉』が『回送電車』ほど好きではなかったので買い控えていたのだけれど今は読みたい。


読むので思う

読むので思う

これが出ていたのを知らなかったことで、自分がどれほど怠けていたのか思い知った。恥ずかしい。恥ずかしい。


台所の詩人たち

台所の詩人たち

帯の「大阪から東京へ」という惹句に惹かれて手に取ったら『木山さん、捷平さん』の著者だった。ならば大丈夫だろうと購入。


大阪不案内 (ちくま文庫)

大阪不案内 (ちくま文庫)

東京の人が書いた大阪を読むのがいちばん好き。あ、これ単行本あったのか。しまったそっちにすればよかったかな……。や、大阪持ってくときは文庫の方が良いか。


母系―河野裕子歌集 (塔21世紀叢書)

母系―河野裕子歌集 (塔21世紀叢書)

夫である永田和宏氏の『後の日々―永田和宏歌集 (角川短歌叢書 塔21世紀叢書 第 100篇)』のさらに後の日々の歌集。『後の日々』がとても好きだったので手に取ってみたらこちらも好きな感じだった。


砂の降る教室―石川美南歌集

砂の降る教室―石川美南歌集

こないだ朝日新聞の「あるきだす言葉たち」で紹介されていた歌人の歌集。したたるほどにみずみずしい。
紹介した歌人の歌集が売れて出版業界に貢献してあの欄がすばらしいということになっていつまでも終わらなければいい。


BRUTUS (ブルータス) 2009年 6/1号 [雑誌]

BRUTUS (ブルータス) 2009年 6/1号 [雑誌]

引用しておきたいところがある。風間さん曰く「裏切らない」BRUTUSの特集だけど、これ、好きそうだなぁ(笑)。


PLANETS vol.6
あまじょんの取り扱いはないので通販ページにリンクします。
昔の新聞のように細かい活字でびっしりと組まれたページは気迫の表れか。しかしたまに鍵括弧が文字に食い込んでるのが気になってしょうがない……。
自分が批評に陥らないために、他人の批評を読む作業。