ドゲンジャーズメトロポリス第5話

「器物損壊」

nico.ms

毎回っていうか、ドゲンジャーズ始まってから4年ずっと言ってるからあれなんだけど、改めて、しみじみと、いい脚本だなぁと思った。あまりに何度も言いすぎて何の重みもないけど、ほんと、いい脚本、いい作品だわ。

「どうすれば」のアンサーが「もうやっていた」。
これだけでも唸るのに、それがただの物語じゃなくて、現実にやくいく手帳は配られているし、オーガマンとワディさんはやくいく活動して保育園を回っている(私はインスタで見てるだけだけど)。
私はメタフィクションがかなり好きで、ドゲンジャーズを好きになったのもその要素が強いと思ってたんだけど、4期はあまりメタだと思って見ていないなと思った。
そもそもなんでメタが好きかというと、現実をフィクションに矮小化することによって、似顔絵のように現実の特徴が顕著になることと、現実を借景にすることによって、フィクションに描かれた以上の意味がもたらされることが好きなんだけど(特に後者)、今期のドゲンジャーズって、現実を矮小化も借景にもあまりしていないように見える。
ただ現実の福岡と地続きである「この街」の話だ。福岡より大きくも小さくもない。

順序が逆になったけど、この「もうやっていた」に至るまでもそもそも、修羅王丸がやくいく手帳がないことをオーガマンの弱体化と看破し、さらにその前段階としてユズユズがやくいく手帳を盗んでいるという、かなり緻密な筋立てなんだけど、全然わざとらしくないどころか実際オーガマンがピンチになるまで気づかなかったもんな……。正気ってそういう意味か!と。

それにしても、今期はわからないことがわからない物語なんだなと5話まで見て得心した。考えてみたら次の6話でもう半分なのに、いまだに、このメトロポリスの物語のゴールがわからない。
1期は福岡を取り戻すこと、2期は大切な(怪)人を取り戻すこと、3期は文化祭を成功させることと、全部ゴールが提示されていたた。2期があまりにもあまりにもあまりにも予想外のところに連れて行かれたからその印象薄いんだけど。
ユズユズがほしいものを手に入れるクエストがメインかと思ってたら、ヤマシロンからはあっさりもらうし、やくいく手帳盗んでくるところ自体は映されなかったし、そこはメインじゃないのかなという気がしてきた。
ていうかハテナさんは何者なの。

ゴールはわからないけど悪者が1話ずつ減っていくのはわかったので、ラスボスがヤバちゃんと仮定すると、その直前に捕まるのが誰なのかがすごく気になっている。平たくいうと、最後にアジトに残されるのは、ヤバちゃんとメイド執事さんコンビかヤバちゃんとシャベちゃんコンビどっちかの可能性が高いのではないか、どっちでもいいけどそれが見てぇ!となっている。
いやヤバちゃんが最後かわからないんだけどね。獄中コント最高だったので社長も早めに行っていただいても全然構わない。

ヤバちゃんが遺言で負債をキタキュウマンに負わせようとしてるの笑った。腐れ縁コンビ好きすぎるのでたまらないですねああいうのは。なんでヤバちゃんがキタキュウマンのスポンサーたちを心配してるの(笑)。多分即相続放棄されて終わりだろうけど。

そろそろ萩野さんの話していい? するね。
もーーーさーーー、あのバディのくだり、あれはもうバディ好きを狙い撃ちに来てるでしょ。1分足らずの間にバディ好きのツボ3つ踏み抜いていったぞ。あれは狙ってる。でも抗えない。なぜって芥さんが素敵だから!!!!!
芥さんがオーガマンファンだとわかる前から、そこここに溢れる尊敬が見て取れて、前回歓迎するって言われて嬉しそうだったのもそれでだったのかーと気持ちの良い納得。私は車の中の「いろいろ教われ」の時の手つきを見て、あれ、この人オーガマンにすごく敬意を払ってるとわかった。
それにしても芥さん、笑顔が素敵すぎん? しかも笑う時って、白石くんが頑張ったときなんだよね。自分も上司として試行錯誤中の人が、部下の姿に喜ぶ笑顔って、こんなに人間的に厚みのある魅力を炸裂させるのかとやられっぱなしよ。なんかさ、一見強面だけど実は優しいとかくらいは想像してたけど、まさかオーガマン著のビジネス書読んで頑張って上司やってる人間臭い人だなんて夢にも思わないよ。ほんとに……ほんとに夢中だよ私は……こんなに響くのは私がほぼ平社員だけど役回り的に研修担当だからかしら……仕事中に使いたいのでブラックモンブランの棒を模したボールペンとか出ませんか……(それ出すとしたら竹下製菓だ)。ロクゴを模したボールペンでもいいんだけどそれはヒャクトーバンのグッズか。ところでロクゴって警棒の隠語なんでしょうか。

来週芥さんがマスターキー持って仁王立ちしてたの、あの姿だけ見ると変身前みたいだけど白石くんを強制解除してるんだよな多分。はー楽しみ。芥さんの全てが楽しみ。

画面外の覚書

すげー!しかわからないのでアクションのことあんま書かないけど、今週は水落ちすげー!からの掃除してから落ちてんの⁉︎で二度びっくりした。

メガネの田中くんがいるところが最高。秘書⁉︎


これ見て「えっ門司だからメタルくんずっといるの?」と思ったんだけど、劇中の鯛博駐在所は福岡市にあるよな。たぶん。

youtu.be

現実の通学路にいるヒーロー、いいなぁ。

ドゲンジャーズメトロポリス第4話

「万引き」

nico.ms

芥さんが想像以上だった……。4話。

制作発表の時から、シャベさんの書くキャラクターを萩野さんが演じたら絶対やばいよなー好きになっちゃうよなーとは思っていた。出た役者に損をさせないという点で、野木亜紀子とシャベリーマン(敬称略)は並んで当代随一と思ってる。
それにしても想像以上だった! 強面に見えて実はいい人、くらいは予想がついた。それをスリッパに履き替えることで表現するのも好きだった。
でもなんか、脚本で想定されたのより16倍くらいの速さで好きになっている気がする。それはつまり「けんきょ」の言い方だったり、白石くんを見て浮かべる笑みだったりに、萩野さんが演じるからこそのチャーミングさがえらいこと乗っかってもう大変なことになっている。私が。とりあず芥さんのグッズが欲しくてブラックモンブランを買いに行った。

回想で前回の声は芥さんでしたと明かすシーン、無線の向こうから、前回のビンちゃんの声が聞こえるのなんかすごい好きだった。見てたものの裏側というか、ああいう時系列がちょっと重なってるの、なんか好きだ。

いかにも敏腕刑事なのに、教育にはちょっと悩んでるとことかもう魅力的すぎる。ビジネス書読んで即実践するとか誰にも経験あるだろう。
やっぱり漫画にしてもドラマにしても、社会人経験のある人の描くキャラクターには、自分が社会人だからこそグッとくるツボがある。完璧な人なんていないということ、年齢とともに、求められものが変わるということ。
社会人といえば、出勤していくドゲメンもめっちゃ良かったな。キタキュウ兄弟は揃って釣りに行ってたみたいだけど、ちゃんとした社会人であるメタルくんはお仕事大丈夫なのかしら(それ言ったら今期ずっと福岡市にいるけど)。ああ出勤するオーガマンに敬礼してる時の芥さんの表情も素敵だな……。

仕事といえばフードウェイでのネクタリスさんの仕事ってなんだったんだろう。破壊活動かしら。ネクタリスさんは万引きなんて軽犯罪するつもりなかったんだし。万引き追っかけてくる有刺鉄線バットの店員さん最高でしたね。初回の人質のお姉さんといい、最終的に修羅の国の最強市民でアベンジャーズ作ってほしい。
ユズユズが名刺をもらうところ、ユズユズが足りないものを探すクエストが主題だと思ってたからあっさり手に入れるパターンは想像してなかった。つくづく一筋縄じゃいかない。

4話目にしてついにかっこよく変身した白石くんが車止めに引っかかって横向きになるところとか、ネズミ花火みたいに発火した後の剣が熱いとか、ああいう無駄な細かさがドゲンジャーズらしくてほんとに好きだ。

ネクタリスさんとヒーロー課がすごい狭い防波堤みたなとこで戦ってるの、かっこよかったし落ちたら終わりじゃないの⁉︎って怖かったし、どうやって撮ってるのかさっぱりわからないすごい映像だったけど、あれがスポンサー企業のなかやしきさんの敷地内というのがもっとすごい。よくあんないい場所あったなぁ。
ネクタリスさんの肩パーツがかなりボロボロだったけど、あの状態でゴールデンウィークの連勤もこなしてるのかしら。頑張ってネクタリスさん。

ハテナさんが前回から出てるのに一切説明ないとか、今期はやっぱりちょっと話のテンポというか運び方が違う気がするなぁ。今まではなんていうかこう、材料は最初にわーっと提示されてそれから明かされていったり深掘りされていったりする印象だったんだけど、今期は提示されるのも順を追って、というふうに見える。気がする。てかハテナさんもそのうち捕まるのかしら。

あとそうだ、一番芯食ってる(と思っている)OPの歌詞、「支え合える」はきっとSSAがかかってて、「褒めて伸びる」はまさかの芥さんの教育方針とわかった。この意味だけじゃないかもしれないけど、一つ言えることはつくづくはらけんさんはすごい。

しかし芥さんが実はいいひと、くらいまでならなんとかなりそうだが、白石くんとナイスバディになりそうなのは完全に想定外で来週が楽しみだけど怖い。白石くん一発で懐いちゃってたしな……。そもそも仕事仲間のバディが大好きなんである。これ以上魅力炸裂されたら身がもたない。一応萩野さんにファンクラブとかあるのかは調べた(なかった)。

画面外の覚書

4話の覚書には3話から4話放送までのことをピン留めしておく、ということにしていたのだが、やっぱりその回のメイキングとかその回のネタのどげんshortがそこにないと後から読んだ時わからんわなと思ったので方針を変えた(過去記事も直した)。ていうかこの監督の牽引のお話が読めたのがすごく嬉しくて、これはこの回のところに置いとかないとと思った。具体的に地方だと撮影にどういう違いがあるのかとか、見てるだけだとわからないからさ。こういうのたくさん聞きたい。

あとびっくり市のCMが流れて、怪人がスーパーにいるのが大好き(なのでフードウェイのシーンも最高だった)な私としてはたまらない映像だったのだがYouTubeにない。どうにかしてどこかにアップされないだろうか。県外勢のため録画できず、なんかヤバちゃんが「びっくり市、征服!」って言ってた気がする……と記憶を辿っている。

ドゲンジャーズメトロポリス第3話

オレオレ詐欺

nico.ms

改めて、一筋縄どころか何本縄持ってきてもドゲンジャーズの展開縛れる気がしないわと思った。3話。

声出してる機械を取られるなら、喋れなくなるというわかりやすい悲劇を想像するのが普通だけど、まさか流暢に(しかもイケボで)話せるようになってコンセプトが崩れる(そして通訳さんの雇用の危機)ってそんな方向の悲劇夢にも思わないわ! 

一回だけだけど大自然に行ったことがあって、その日ビンちゃんは地元のイベントに出ていたので最初は不在だったのだけど、店員さんと「もうすぐ帰ってくると思いますーあっ帰ってきた!」って話してたら普通にトライクで帰ってきて普通にお店の入り口から入ってきてそのまんまお給仕とかしていた。
なので、ビンちゃんは私にとって一段実在感が強いというか、ただ実在してるだけじゃなくてほんとにあのコンセプトであのお店で働いているのを見てるから、ただこの世に「いる」だけじゃなくて、今日もビンちゃんはあの店で寝起きして働いてるんだろうなって至極当たり前にそう思う。

ダンゴムシマンさんもそういう意味でちょっと特別で、私はドゲンジャーズからローカルヒーローを知ったのでみんな初見はテレビなのだけど、ダンゴムシマンさんだけは先に実物に会ってからドゲンジャーズに出るようになった。なので、やっぱりちょっと違う感慨がある。今週の「悪いお金集め!」のところ、なんか特に「あーヤマシロヤさんで会ってお話ししてくれたダンゴムシマンさんそのまんまだー」って思った。

多分出会うタイミングとか、会う機会とか、会えない距離とか、思い入れとか、そういうの全部が作用して、ヒーローとヴィランの実在感は、見る人ひとりひとり違うんだろうなぁと思った。

まぁしかし現時点で今期一番予想外だったのは、あのラストの「検挙」って、留置所入ったからもう出ないってこと⁉︎ うわー、「ドゲンジャーズの敵は爆散しても翌週ふつーに出てくるから大丈夫だもんね」って完全に油断してた。やられた。これ毎週ヴィラン減ってくのか⁉︎ 叩けば埃しか出ないシャベちゃんは逃げ仰せたからとりあえずまだ出るんだろう。

そう、今週はワルやってるシャベちゃんがめっっっっっっっっちゃよかった……。噛み締めるほどに良かった……。もう全シーン良かった。変声機使うのであの背負ってるフル装備活かしてるのも良かったし、ユズユズに向かって言った「オレ!」の言い方も良かったし、社長の許可取らずスタンドプレーしてるのも良かったし、カラミーちゃんに声かけた時の後ろ姿の首の角度も良かったし、なにより「シノギの時間です」がもう……! たまらん……!!!!!!
やっぱ悪い男っていいよねぇ……(遠くから眺めてる分には)。その後ビンちゃんに向かって言った「この街の悪い人はもう私だけ」ってのがさー! 結社に人間はシャベちゃんしかいないもんなあああああ!ってもう大興奮だった。
そういえばシャベちゃんの「メイドイン悪の秘密結社じゃないんですよ」のセリフで、結社の怪人って作られてるのかと結構びっくりした。いやなんか、木の股から生まれてくるみたいなイメージだった(悪魔か)。
架空の方の結社にもJINさんみたいな人がいるのかな。

ユズユズが「なんか足りなーい!」って言って胸に変声機当ててたの、あれは無意識のうちに四肢支配アクチュエーターが足りないって感じてるってことなんだろうか。そういえばあの機械どうなったんだろ。壊滅した押川組にまだあるのかな。

白石くんは、活動服を着ても急には強くならないところがいいですね。田中くんも弱さを乗り越えてヒーローになった。市民を守る盾かっこいい。

萩野さん=芥忠墨さん、白石くんの上司だったのかー。名前からして警察側かなとは思ってたけど、いやしかし底無しにかっこいいなー。背高いんですね……。「はずれだなぁ」はダブルミーニングかな。
ところで今芥さんの名前調べようとしてドゲンジャーズのホームページ見たものの、人間キャストの役と名前が一緒に書いてあるところが見つけられなかったんだけどどっかにある……? キャラクターのページが充実してて気づかなかった。

警察側もバディなのかなぁ。強面上司と臆病な巡査とかすごい好きな予感しかない。
もしもこの二人がいいコンビになったりしたら、放送終了後はネタバレともカウントされないあらすじとして語られてしまうようなことだろうから、その関係性すら初めて知る状態で見られるってほんとーに幸せだなぁと改めて思った。

ビンちゃんの最後らへんのセリフはなんとなく何言ってるかわかって、大自然で直に話したビンちゃんはけっこう何言ってるかわかったことを思い出した。地声が聞こえるとかじゃなくて、一方的に聞くのではない「会話」って相手がどう返してくるかをかなり想像しながら話してるんだなって。だから聞こえる声はほぼ答え合わせなんですよね。あれは面白い体験だった。

画面外の覚書


社長二人のオフすごくいい。


ダンゴさんがバズり散らかして、みんなパクツイして楽しそうだった。